ダンボール戦機SS⑩公開です。

はい、一度⑩を公開しましたが、設定的に無理があったので修正の上再公開です。
先日録りためていた「ひだまりスケッチ」と「おにあい」を一気に見たせいか、作品の方向性がラブコメにひきづられかけたのでなんとか踏みとどまり、ダンボール戦機の硬派な感じにもどしました。「・・・レイカは例外ということで・・・」とはいってもかなりギャグ方向にひきづられている感もいなめずマキエやサトミは完全にひだまりスケッチの影響を受けて登場しています。
太田については御崎を除けば女の子ばっかりでそれこそ「ひだまり戦機」になりかねないのでそれをなんとか修正する意味で無駄に男臭いキャラにしてみました。
イメージはイナズマの錦竜馬+壁山な感じです。
そんなこんなでSSの公開も10回を数え、書いていくほどに模型の方の制作意欲も刺激されていく感じです。
書いていて思ったのはいわゆる雑魚キャラLBXの重要性です。
どんなにかっこいいLBXでもそれをかっこよく見せるには比較対象が重要なのだと実感しています。
一般機で代表的なウォーリア、ムシャ、カブト、アマゾネス、マッドドッグ、オルテガ、タイタン、
ズール、グラディエーター、ブルド改、クイーンなどたくさんいますが、そのやられ役のパーソナリティーを表現するためにもこのLBXは重要なのだと感じました。
ましてそれをジオラマにして載せよう考えているのですから・・・・これはかなり頑張らないと・・・・・・つくったスクラッチの数だけSSのジオラマの表現の幅が大きくなる・・・・これはほんとに大きいです。もし、こういった一般機をスクラッチする場合私は苦手ですがやはり複製を前提に製作をするようにしなければなりません。
まあ現実的に考えれば今あげたものを全部など何年かかるかわかりません。
たぶんモチベーションが続きません。
よってその自分の悲しい妄想をモチベーションに変えてとりあえずいまはデクー改のヤスリがけを毎日コツコツ行っています。ジョーカーのハイフレームアームくらいは作るかもしれませんが・・・・こうしてブログを書いてしばらくたってからそれを読み返すとそのときの気持ちがよみがえり、再び手を動かす原動力になったりします。
あくまで自分の楽しいと思える範囲でやっていきたいと思います。以上です。



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ダンボール戦機2次創作小説SS⑩

その後若干お昼に受けたダメージを引きずりつつ午後の授業も無事終わり、放課後になったところでヨウコはプレハブに向かうためIDロッカーからキャリーBOXを出し、ルナは今日のデータ採取に向かう準備をしていると、3年生と思われる男子と2年生4名程でやってきて教室にいる全員に向かって声を掛けてきた。



2年生「同好会会員の石森 ルナってのはいるか?」



ヨウコ+ルナ(・・・・・・)



       突然、自分の名前を呼ばれルナはかなり驚いた様子で声の方を振り返った。



       ヨウコはこれから起こるであろう事態を瞬時に理解しルナの前に立ちこういった。



ヨウコ「・・・何か御用ですか?・・太田先輩」



    ヨウコの声は敬語こそ使っているが明らかに敵意むき出しのものだった。



    太田はLBX部強硬派と噂される一人だ。



    ヨウコのその様子にようやく事態を理解したルナも心の準備を整え始めた。



    ヨウコたちの視線に説明不要と判断した太田は一枚のIDを取り出した。



    そこにはこう書かれていた。



     校内LBX対戦許可証 



    このIDは顧問の教師のみがもつ許可証で校内で部外(実質同好会のみだが)のものとLBXバトルを行う場合あらかじめ申請をし、それが認められた場合に渡されるものだ。



    このIDを対戦を行う相手と自分のCCMに読み取らせ、その可否が表示されるものだ。



    これによりその対戦結果が自動的に学園のメインサーバーに記録される仕組みだ。



       3バカたちはヨウコの件を伏せておきたかったため無許可でバトルを繰り返していたが、



この対戦は学校側も認めている正式なものと言える。表向きはだが・・・・



太 田「さあ・・・・はじめるぞ・・・・CCMを・・・」



ヨウコ「待ってください!石森さんは体に持病があるんです!今からその検査に向かわないといけないんです・・・バトルは検査が終わってからにしてください!」



太 田「同好会会則②同好会会員は校則に反しない限り緊急時以外、試合の条件にかかわらずその申し出は必ず受けることとする。だったな・・砂山。」



ヨウコ「・・・・くっ・・・」



ル ナ「・・・・・砂山さん・・・わたし大丈夫だから・・・」



ヨウコ「でも!」



ル ナ「・・・わたしの強さ・・忘れちゃったの?」



ヨウコ「・・・!?・・・」



    握っていたルナの手は震えていた。きっとあの時の記憶がよみがえっているのだろう。



    それでもルナの目から闘志は消えていなかった。



ル ナ「・・・お願い・・・砂山さん・・・そこで見ていてね・・・絶対勝つから!」



ヨウコ「・・うん!」



場所を広い中庭に移しルナさんのIDをCCMに読み取らせ太田はDキューブを展開させた。



中庭は当然のようにギャラリーで囲まれていた。



誰かが学内ネットの掲示板に書き込んだらしい・・・いつもの事といえばいつものことだが・・・・



ルール  ゼネラルレギュレーション



ステージ 草原



アイテム使用不可



それぞれのLBXがバトルステージに向かって投下される。



太田とLBX部強硬派その他4名



太 田「行け!ハカイガー!」使用LBX ハカイガー 機体色通常



装備 ブルドアックス 四連ランチャー 



他強硬派の面々「「「「つぶせー!」」」」



使用LBX デクー・デクー改・デクー軽装型 デクー監視型 機体色通常



  装備 各種



強硬派の残りのメンバーが当然のようにバトルに参加してきた。



ヨウコ「・・やっぱり!だったらあたしも・・・・!?」



あたしは加勢しようとクノイチを準備したが振り向いたルナさんの目がそれを強く拒否していた・・・・



ヨウコ(そうだよね・・あたしも信じなきゃね・・・)



ル ナ(見ていて!砂山さん!)



ル ナ「ナイトメア!」



装備 クレセントムーン ルナティックランス 機体色赤





バトルスタート



太 田「全員で囲め!円陣だ!そうすれば奴のスピードも生かせないは・・」



太田が指示を発している途中、一陣の風が太田達のLBX間を駆け抜けた。



そして太田たちのLBXの前からナイトメアの姿が消えたのだ。



・・いや正確には移動していたのだ、太田たちのLBXが作ろうとしていた半円の中央



に・・・



強硬派全員 「「「「「・・ず !!!!! 」」」」」



      



      ルナは勝利の雄叫びのように高らかに叫んだ!



ル ナ   「必殺ファンクション



    



アタックファンクション ルナティックハリケーン





ルナのナイトメアがクレセントムーンの刃先に幾重にも重なった三日月型のエネルギーをため、デスサイズハリケーンのモーションからエネルギーのハリケーンを放った!



デスサイズハリケーンはエネルギーの渦に相手を巻き込みダメージを与える技だが、ルナのオリジナルファンクションはさらに渦の中をブーメランのように飛び交う三日月型のエネルギーの刃がその渦に巻き込まれたLBXをズタズタに切り裂いてしまったのだ。





BREAKOVER×





強硬派全員 「「「「「・・・・・・だ 」」」」」



 ギャラリー「「「「「「!!!!!!!!!!!!!!!!」」」」」」



ヨウコ(・・・・すごい!・・あたしと戦ったときも本気だっていってたけどきっと無意識に力をセーブしてたんだ!



きっとこれが本気のルナさんの力!あたしがたどり着きたい場所!)



10秒以上の間を置いて、上空に舞い上がった強硬派のLBXがバラバラとフィールドに落ちてきた。



その残骸はすべてズタズタに切り裂かれおり修復可能なパーツがないことが一目見てわかるほどだった。



ル ナ「か・・・勝てた・・・はあ



      ルナはへなへなと地面にへたり込み動けない様子だった。



      あわててヨウコがルナのもとへ駆け寄り声を掛ける。



ヨウコ「やっぱりルナさんはすごいよ!一瞬で勝負を着けちゃうんだもん!!」



ル ナ「う・・うん・・・ありがと・・・ま・・また腰抜けちゃった・・・」



 ヨウコ+ルナ・・・・・?・・・・・・」



        ルナとヨウコは異変に気づいた。自分達の声以外誰の声もしていないのだ。



        周囲の生徒達も微動だにせず時間が止まったのではないかと錯覚したほどだった。



        ルナとヨウコは不安に駆られ無意識にお互いの手を握り合っていた。



        しばらくすると最初の一声が掛かった。



ギャラリーす・・・すごいぞ!石森ルナ!」ひとりがそう叫ぶとそこからは堰を切ったように音の大洪水になった。



      あるものは拍手を送り、あるものは口笛をならし、口々に賛辞の言葉を送った。



      そのすべてはこの広い中庭の中でルナただ一人に向けられていた。



      そこからは「ルナ」コールが起こり小さなヒロインの健闘を讃えた。



      コールの大きさに比例してルナは顔を真っ赤にして俯き、縮こまってしまった。



      コールが収まりかけた頃突然、強硬派の面々の一人がルナに向かってギャラリーにも聞こえるほどの声で言い放った。



強硬派Aさん「さすがは石森ルナさん!我がLBX部の副部長レイカさんを破っただけのことはありますね~(笑)」



 ヨウコ+ルナ・・・・・・・・・・・」



 ギャラリー「「「「「「!!!!!!!!!!!!!!!!」」」」」」



太 田!・・・・・・・・・・・・・



強硬派Aはへらへらと薄ら笑いを浮かべルナたちを見ていた。



ギャラリー達がざわざわとざわめきはじめ口々に何かを話し始めた。



    ヨウコ(・・・しまった!・・・あいつらの狙いはルナさんに勝つことじゃなくて・・でも・・・レイカさんのことは・・・・!・・・食堂の会話・・・聞かれていたのね・・・・くっ・・・)



    強硬派Aは、はじめからルナに勝つことが目的ではなく、ルナがレイカに勝ったという事実



    を可能な限り多くの人間に吹聴することが目的だったのだ。



    同好会とLBX部の対立は広く知られておりその同好会員であるルナがレイカに勝ったという事実はルナとレイカの良好な関係を知らない第三者からみればルナはレイカの敵ということになる。



    それを彼女への評価が最大限に高まったときに披露すればその高まった評価は反転し彼女への非難へと変わる。



    強硬派Aはあらかじめ学内掲示板にルナの強さへの期待感を煽る書き込みを行い、ギャラリーを増やし、その機会を窺っていたのだ。



    そしてその目論見は見事に的中したのだ。



 ギャラリー「「「「「「ざわ・・・・ざわ・・・ざわ・・・・・」」」」」」



      ギャラリー達の視線が祝福の暖かいものから次第に冷たく暗い非難のものへと変わろうと



していた。



ヨウコ「!」



    ルナが今にも泣き出しそうな顔でヨウコにしがみついてきた。



ヨウコ(そうだ・・・いくらバトルが強くったってルナさんは気が強い娘じゃない・・・いまは会長



もレイカさんもいないあたしが守らなきゃ!でもどうするこの状況を打開するには・・・・・ここにレイカさんが居れば・・・全部もう一度ひっくり返せるのに・・・・考えてる場合じゃない!)



ヨウコはルナを抱きしめながらCCMを操作しはじめた。内容はなかにわ るな たすけて



太 田!・・・・・・・・・・・・・



ヨウコ(間に合うかどうかわからないけどとにかく時間を稼ぐ!いまあたしにできるのはそれだけだ)



天にも祈る気持ちでレイカにメールを送信しヨウコは時間を稼ぐ方法を探っていると



太 田「くくく・・ふふふ・・・がははははははっはははははは!」



      突然、冷たいギャラリーの視線をかき消すような大音量で太田が笑い始めた。



ヨウコ「?」



 ギャラリー「「「「「「ざわ・・・・ざわ・・・ざわ・・・・・」」」」」」



      ギャラリーの視線もすべて太田に集まった。



太 田「いやー見事見事!完敗だ!さすがレイカとあいつがべた褒めしとったわけだ。」



 ヨウコ+ルナ・・・・・・・・・・・」



 ギャラリー「「「「「「!!!!!!!!!!!!!!!!」」」」」」



強硬派A 「



太 田「いやー!レイカがすごい新入生が入ったって喜んでたもんだから一度腕前を見



てみたくてナ!



レイカに内緒で申請を出して挑戦してみたが・・・いや見事見事!完敗だ!



道理であのレイカが「私のものだから手を出すな」っておっかない顔してたわけだ。がははははっはっは!」



 ヨウコ+ルナ・・・・・・・・・・・」



 ギャラリー「「「「「「!!!!!!!!!!!!!!!!」」」」」」



強硬派A 「



ギャラリー(女子)「「「「「「ざわ・レイカお姉さまが・・ざわ・私のもの・・・ざわ・・・ざわ・・・・・」」」」」」



ヨウコは一瞬、呆気にとられたが頭の中は冷静だった。



ヨウコまだ完全に事態が沈静化したわけじゃない・・・でもこれでなんとか時間が稼げる!)



ヨウコ「あのーおーたせんぱいはなんでそんなにれいかさんとしたしーんですか?」



    ヨウコは精一杯演技をしようとすると棒読みになるようだった。



太 田「ん!そうか!一年坊主のお前じゃ知らんのも無理ないか!



ワシはな!レイカといっしょにLBX部を立ち上げた創立メンバーの一人なんじゃ!かれこれ2年以上の付き合いになるがの!



人ってのは変われば変わるもんじゃのー!



あの引っ込み思案のレイカがいまじゃLBX部の副部長さまじゃからのー・・・がはははははははは!」



 ギャラリー「「「「「「!!!!!!!!!!!!!!!!」」」」」」



ヨウコ(え!この人伝説の創立メンバーなの?それにあのレイカさんが引っ込み思案?いやいやいまはそんなことより!)



    「あのーおーたせんぱいはさっきれいかさんと「あいつ」っていってましたけどあいつってだれのことですか?」



太 田「ん!あいつって言ったらあいつしかおらんじゃろう!ほれ!お前さんとこの



会長!セイジじゃ!そういえばワシあいつの苗字まだ知らんかったのー!



ま!特に困らんし!いいじゃろう!がはははは!」



ヨウコ(ここでまた会長!・・・やっぱりうちの会長は創立メンバーと見て間違いないみたいね・・・



じゃなくてえ~と次の質問は~え~とど・・どうしよう!もう聞くことないよー!)



「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



太 田「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!」



太 田「ん!そういえば!お前達はワシの後輩っちゅうことになるわけだな!いや!



粋が良くて結構結構!があっはははっはははははっはっははあっははっはっはっははっははあはははははははっはははははっはっははあっははっはっはっははっははあはははははははっはははははっはっははあっははっはっはっははっははあはははははははっはははははっはっははあっははっはっはっははっははあはははははははっはははははっはっははあっははっはっはっははっははあはははははははっはははははっはっははあっははっはっはっははっははあはははははははっはははははっはっははあっははっはっはっははっははあはははははははあはハアハアハアハア



ヨウコ(この人・・・ちょっと笑い長すぎない?息切れまでしてるし?・・・!!)



太 田「・・・・・・・・・・・・・・・・ニコッ!



ヨウコ( ! そうか!この人・・あたしの時間稼ぎを手伝ってくれてるんだ!!でもなんで?・・・



・・・いまは信じよう!創立メンバーの絆を!)



ヨウコ「おーたせんぱいはたしかにせんぱいですけど?」



太 田「ん!そうじゃ!おまえはワシの後輩じゃ!があっはははっはははははっはっははあっははっはっはっははっははあはははははははっはははははっはっははあっははっはっはっははっははあはははははははっはははははっはっははあっははっはっはっははっははあはははははははっはははははっはっははあっははっはっはっははっははあはははははははっはははははっはっははあっははっはっはっははっははあはははははははっはははははっはっははあっははっはっはっははっははあはははははははっはははははハアハアハアハアハアハアハハアハアハアハアハアハアハアハア



ヨウコ(息切れが長くなってるこの人の負担を少しでも軽くしないと!)



    「だってせんぱいっていってもいろいろあるじゃないですか~~~~~~~~



     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



 がくねんがうえならぜんいんせんぱいだし~~~~~~~~~~~~~~~



いったい~~~ど~~ゆ~~いみの~~~せんぱいなんですか~~~~~~?」



ヨウコ(すーこーしーはー、かーせーげーたーかーなーはてな)



太 田「ん!そうか!あいつまだ話してないのか!しょうがない奴じゃのう!



これを見てみい!ホレ!」



その手には同好会の正会員証 ナンバーは03が握られていた。



 ヨウコ+ルナ・・・・・・・・・・・」



 ギャラリー「「「「「「!!!!!!!!!!!!!!!!」」」」」」



強硬派A



ヨウコ「え・・同好会の正会員証!



それってどういうことですか?だって太田先輩はLBX部の所属ですよね?



それが同好会の正会員ってそれっていったいどうゆうことなんですか?」



太 田「・・・・・・・・・・・・・・・・」



ヨウコ(しまった!素で質問しちゃった・・・・)



太 田「・・・・・・・・・・・・・・・・話せば・・・長くなるノー・・・・・・・・・・ニコッ



ヨウコ(やった!昔語りは話しが長いって相場が決まってる!これでなんとか・・・)



    そのとき静観を決め込んでいた強硬派Aが突然大声で言い放った。



強硬派A「裏切り者!」



ヨウコ+ルナ・・・・・・・・・・・」



 ギャラリー「「「「「「!!!!!!!!!!!!!!!!」」」」」」



太 田「!」



強硬派A「3年生だと思って従っていたがこのスパイめ



     おまえが同好会にLBX部が不利になるような情報を流していたんだな!



     LBX部の創立メンバーでありながらレイカ副部長を裏切るとは、見下げ果てた奴だ!



     それに同好会もロクな奴がいないな新入生を使ってレイカさんをだまして取り入って・・・



     おまえたちの会長っていうのは本当のクズだな!」



ヨウコ



太 田「!」



 ギャラリー「「「「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」」」



ヨウコ「あ・・あんた・・あたしたちのことならまだしも・・・会長のことを・・なんていった!



強硬派A「ハッ!何度でもいってやるよ・・お前らの会長はクズだ!クズ!」



ル ナ「!ふざけないで!!(激怒)」



ヨウコ



太 田「!」



 ギャラリー「「「「「「!!!!!!!!!!!!!!!!」」」」」」



強硬派A「!」



    ルナは強硬派Aの方に無向かって歩き出しその目の前に立ちキッとその小さな体で睨みつけた。その背後には怒りに燃えた子ライオンが見えるようだった。



強硬派A「ひっ!」



ヨウコ



太 田「!」



 ギャラリー「「「「「「!!!!!!!!!!!!!!!!」」」」」」



    ルナの剣幕とその迫力に強硬派Aはその場に尻餅をついてしまった。





ちト・・・・・・hhhhhhhhhhhhhhhhhhhhh



ル ナ「御崎先輩はわたしの命の恩人なの!



御崎先輩がいなかったらこうやって学校に通うことだってできなかった。



いまも病院のベットの上でなにもできずにいるはずだった!



あの人を侮辱する人はわたしが・・・・・・・・くっうううっ・・・・・・っ!



突然ルナが胸を押さえその場に倒れこんでしまった。



ヨウコ「ルナさん



太 田「!」



 ギャラリー「「「「「「!!!!!!!!!!!!!!!!」」」」」」



       ヨウコがルナに駆け寄り抱き起こすとその顔面はもともと色白の顔が真っ青になっていた。



突然の事態に中庭は騒然となった。



周囲がざわめきパニックになる寸前、凛とした声が中庭に響き渡った。



レイカ「落ち着きなさい!!」



   その一声で中庭は水を打ったように静まり返った。



ヨウコ「レイカさん



太 田「!」



 ギャラリー「「「「「「!!!!!!!!!!!!!!!!」」」」」」



       レイカは全速力で駆けて来たのか息切れをしながらヨウコに言った。



レイカ「はあ・・・ごめんなさい先生に用事を頼まれていてメールに気づくのが遅れたの」



ヨウコ(・・・いまの私にできることは伝えること!)



   「ルナさんが大声を上げて怒って、そしたら胸を押さえて急に倒れこみました。」



    ヨウコはいま必要な情報だけを簡潔に伝えた。



    するとその後から恵子とゴーグルをつけ、白衣を着たセイジの声が掛かった。



恵 子「合格よ~上出来よ!今後もその調子でたのむわね~」



セイジ「はあ・・・前回の反省はちゃんと生きてる、よくやったよ砂山さん」



ヨウコ「恵子先生!会長!



 ギャラリー((((((((((・・・・・・あれが・・・会長・?・・・・・・・・・))))))))))



恵 子「すぐに容態を見るわ・・」



セイジ「!」



    ここから校内にあらたなひとつの伝説が生まれることになる。



   セイジは声を張り上げ、その場でもっともふさわしいものに的確に指示を与えていった。



セイジレイカ!



レイカ「ハイ!」



セイジ「ここにいるギャラリーの女子で周りを囲んで!男子は全員壁を向いて整列!おって状況の確認作業も頼む!」



レイカ「わかったわセイジ!」



 ギャラリー「「「「「「・・・あのレイカさんを・・・・使ってる・・・それにお互いに呼び捨てって・・・・・・・・・」」」」」」



セイジ太田!



セイジ「オウ!」



    これから玄関に救急車が来る!隊員ここまで誘導してくれ!



セイジ「オウ!」



    レイカはセイジの指示を受けると素早く中庭のギャラリー達に号令を掛け、ものの20秒で足らずで100人近いギャラリーたちを動かし終えてしまった。



    太田もその巨漢に似合わない動きで玄関へ素早く走り救急隊員たちを迅速に誘導した。



恵 子「うん・・・大丈夫・・極度の興奮でOP(オプティマ)に急激な不可が掛かって安全装置が働いたみたい・・・」



    恵子がルナのはだけた胸を合わせるセイジは着ていた白衣をルナに被せ、到着した担架 に乗せるためルナを両腕で抱えた。



    セイジはルナを担架にやさしく乗せ、その場を去っていった。



ギャラリー(女子)「「「「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」」」」



         その後レイカの指示の元、状況の聞き取りも迅速に済み20分ほどで解散となった。



         今回の件で直接的な原因を作った強硬派Aはかなり反省し、後日頭を丸めてルナへ直接謝



罪にいったとのことだった。



         太田については正式な手続きを踏んでいたこともあり、特にお咎めはなかったが後日レイカからの非常に熱心な?指導があったという噂がある。



         またその場で先程の太田の発言についてルナと良好な関係であることを認め、病気の件でLBX部に入部できなかった経緯を説明し、太田の同好会メンバー正会員の件は顧問をはじめレイカを含むLBX部3年生全員が承知していることを明かし、無用な混乱を招かないためとの説明がされ、みな納得をした。



                          □



    一夜明け、ルナは今病院のベットに寝ている。



隣にはお見舞いに訪れたヨウコ・ミチル・マキエ・サトミがいた。



ルナから明日から登校できると聞いた一同は胸をなでおろしていた。



また、学校でのその後の様子を一通り聞いたルナは笑顔を見せた。



ル ナ「よかった・・・全部丸く収まって。あの時はほんとにどうなるかと思ってたから・・」



マキエキュピーン!(☆ω☆)ルナさん♪聞いて!あの後ね学校にいっぱいの伝説ができたんだよ♪」



ル ナ「伝説?」



サトミ「やめなよマキエ!石森さんまだ入院中なんだから!」



マキエ「え~そんなことないよね~?ル・ナ・さんキュピーン!(☆ω☆)



ヨウコ+ルナ・・・・・(--ⅲ)(--ⅲ)」((尋問モード・・・・・))



マキエがいつもの尋問モードへの変身を完了する直前、ルナの病室のドアが開いた。



里 奈「あら・・学校のお友達?妹がいつもお世話になってます。」



    姉の里奈が会社帰りなのかパリッとしたスーツ姿で現われた。



一 同「「「「こ・・こんにちはこちらこそお世話になってます。」」」」



    ((((美!美人だ・・絵に描いたようなキャリアウーマン・・・))))



ル ナ「あ・・おねえちゃん!お仕事は?」



里 奈「この間、夜中に呼び出されたから今日は半日勤務なの・・・」



   マキエは瞬時に変身を完了し興味津々の顔でルナに話しかけた。



マキエキュピーン!(☆ω☆)ルナさん!この人がウ・ワ・サのお姉さん!すごい美人!」



里 奈「うふふ・・ありがとうお世辞でもうれしいわ。」



マキエキュピーン!(☆ω☆)と・こ・ろ・でお姉さん♪ルナさんがLBXに詳しいのはお姉さんが関係してるってウワサを聞いたんですけど♪」



ヨウコ+ルナ・・・・・(--ⅲ)(--ⅲ)この娘ほんとにどこから情報を仕入れてくるんだろう?)



里 奈「う~ん・・確かに私はタイニーオービットの研究開発室に勤めているけど・・・ルナにそんな大したことは教えてないと思うけど・・・ねえ」



ル ナ「うん・・そんな難しいことは、わたしじゃわからないし・・・たとえば・・」



マキエキュピーン!(☆ω☆)たとえば!」



ル ナ「・・必殺ファンクションのプログラミングとか・・・CCM制御伝達系の改造の仕方とか・・・



あ・・複数のCPUをばらして一個にまとめちゃう裏技なんかも習ったっけ?」



里 奈「うん・・そうね、でもルナのプログラミングは雑だから処理速度が2倍くらいしか上がら



なくて、結局最後は私に泣きついてくるのよね?」



一 同(((((・・・いや・・充分すごいでしょう・・・いもうとさん・・・))))))



    全員の思いを代弁するようにサトミが思わず口を開いた。



サトミ「あの・・・普通の中学1年生はプログラミングとかCPUの改造とか・・・・・・・・・できないとおもうんですけど・・・」



里奈+ルナ(え! えっ(--ⅲ)(--ⅲ))



      姉妹は顔を見合わせ自分達の認識のズレを指摘されかなり動揺していた。



里 奈「・・・そ・・そうだったの・・・私・・ルナができるから・・・てっきり・・・・私もル



ナくらいの時にはできていたし・・」



ル ナ「し・・知らなかった・・・わたしだけだったんだ・・御崎先輩はもっとすごいのやってた



からみんなもできるんだと思ってた・・・・・」



里奈は再びルナと暮らし始めてまだ日が浅く、中学生の勉強も少し難しくなった程度にし



か思っておらず、軟禁状態で数年過ごしてきておりかなり世間ズレをしていた。



そしてルナの方も入院生活が長く、一般の中学生と比較すれば完全に浦島太郎状態だった。



ただし頭の中身は完全に一般の中学1年生を追い抜いており2重の意味で浦島状態だった。



平均的一般中学生からそのズレを指摘され姉妹はショックを受けている様子だった。



里奈+ルナ・・・・・(--ⅲ)(--ⅲ))



一 同(((((・・・この二人・・間違いなく姉妹だ・・・しかも・・・天然・・・(--ⅲ)・))))



ヨウコ「・・・ルナさん・・・うちの会長を基準にされたらあたし達全員保育園からやり直しだよ・・・」



マキエキュピーン!(☆ω☆)会長!



ヨウコ(!しまった・・・)



マキエル・ナ・さ~んキュピーン!(☆ω☆)



ル ナ「な・・なあに?マキエさん・・・(--ⅲ)」



    ルナはその声音にかなりの不安を覚えつつもマキエの方を見ると・・・案の定その目から



    は「知りたいな~!教えてほしいな~!」というメッセージが流星のようにルナに向かっ



て降り注いできた。



マキエキュピーン!(☆ω☆)ルナさん!同好会の御崎セイジ先輩ってどんな人?どんなことでもいいの教えて!ね!ね!!」



ル ナ・・・・・(--ⅲ)この娘ほんと・・・以下略)



      ルナはマキエとは先日、知り合ったばかりだがあの尋問モードには若干恐怖しており、とり



      あえず知っている情報を問題のない範囲で答えてやり過ごそうと考えた。



ル ナ「え・・と会長は・・LBXの同好会会長で・・それから・・・LBXにすごく詳しくって・・・



     ・・プレイヤーとしてもすごくて・・・頭が良くって・・やさしくて・・・・でもとき



どきすごく怖くなる時があって・・・でもレイカさんもすごく信頼してて・・・・・・・・・・・



     ・・・ん~それくらい・・かな?」



マキエガーン!(-Д-ⅲ)それじゃあヨウコちゃんに聞いたのと全然おなじじゃない・・・グスッ



    マキエはすでにヨウコには「お願い」済みだったようでヨウコは横で疲れた顔をしていた。



ヨウコ「・・・・・・」



ル ナ「でもなんで御崎先輩のことそんなに知りたいの?」



ルナは素直に疑問を口にしてみた・・・すると・・・



マキエキュピーン!(☆ω☆)ウフフ・・ルナさん!これを見て!」



     うれしさを隠し切れないといった様子でマキエはカバンからファイルを取り出して開き、ルナに向かってそれをみせた。



どうやら学内ネットの掲示板のとあるスレッドを印刷したもののようだった。





実在した!ウワサの同好会会長の謎に迫る!!





ル ナ「!(-Д-ⅲ)」



マキエキュピーン!(☆ω☆)ウフフ・・ルナさん!驚いてるわね!いいわ~!」



    それからしばらくマキエの情報の嵐が狭い病室を吹き荒らした。



    話をまとめると、ルナを助けるため医師と思しき女性と会長は白衣を着て現われその場でレイカさんを含めた者たちに的確な指示を出し、風のように去っていったとのこと。



    同好会の存在自体は知られていたがその実態を知るものは居らず、名前だけが一人歩きを



している状態だった。



中にはその実在を疑う声もあった程だが、その同好会の中心人物が突然、目の前に現われ、



あのアテナを「レイカ」と呼び捨て、部下に命じるように指示をだし、レイカもそれに素



直に従っていた・・・その事実がこの会長とは何者?という疑問に変わり昨日の件の直後



には、このスレッドがたち、わずか数時間で10スレッドを超えていたというのだ。



あの状況で写真や画像をとっているものもなくウワサはウワサを呼んであっという間に校



内に広まってしまったというのだ。



    掲示板にはその場に居た生徒の証言や、会長が研究塔にはいっていくのを見た!



など、さまざまな書き込みがされたが、突然、掲示板に学校側からの警告文とともにその



スレッドが閲覧禁止処置になってしまったのだ。



同じような内容を扱ったスレッドも軒並み同じ処置を施され、最後は掲示板そのものが、



一時閉鎖になってしまったというのだ。



さらに今朝のホームルームではこの件について教師から「特定の個人のプライバシーを暴



くようなことはしないように!」とかなり厳しく指導が入ったとのことで同好会会員であ



るヨウコ、ルナ、太田への質問とその回答も固く禁じられた。



が、その程度で生徒達の好奇心が止むはずもなく、今日の休み時間と放課後はプレハブの



周囲をウワサの会長を一目見ようと生徒たちが取り囲みかなりの騒ぎになっていたという



のだ。



    結局会長は姿をみせず、生徒達は会長に合法的に会うことができる、同好会への入会希望



という手段に出たが、同好会は基本的に門戸を開いておらず、顧問の恵子先生がその厳し



い会則も含めて説明すると今度は校長室前で抗議の声をあげはじめた為、顧問の恵子先生



は学校側、理事会側と協議し、事態の収拾をつける意味で3日後の日曜に今回に限り一部



会則を緩和し、一斉入会試験を行う運びとなったそうだ。



 マキエキュピーン!(☆ω☆)ウフフ・・ルナさん!どお?すごいでしょ!」



     ル ナ「・・・・・・・(-Д-ⅲ)(・・・先輩・・・気の毒に・・・)」



マキエキュピーン!(☆ω☆)ウフフ・・ルナさん!そ・れ・に・ね♪」



     ル ナ「・・・・・・・(-Д-ⅲ)(・・・まだ何かあるの!?・・・)」



      ここで突然マキエ以外の面々がマキエを全員で押さえ込みに掛かった。



里奈+ルナ(!!



      がマキエはその華奢な体を翻しストライダーフレームのような素早い動きでひらりとそれをかわしてしまった。



ヨウコ「・・ま・・待って!・・・」



    ヨウコの叫びも空しくルナの前に学内ネットのとあるページが示された。



    そのタイトルは・・・・・





     アテナの聖域分室 シスタールナ 保護協会緊急連絡網構築委員会





ル ナ「・・・・・シスター・・・ルナ?・・・ルナって・・・わたしのこと?!」



        マキエ以外の面々は気まずそうにそれぞれルナに背を向けていた。



マキエキュピーン!(☆ω☆)ウフフ・・ルナさん!その通りよ!昨日の件のあとでレイカさんがみんなのまえでこういったそうなのよ♪」





レイカ「・・・みんなもわかったと思うけどあの子はハンデを抱えて学校に通っているの・・・



もし彼女が困っていたらぜひ助けてあげて頂戴、お願いするわ。



・・・あの子は、私にとってとても大切なものを守ってくれた恩人でもあるの・・・どうか私の妹だと思って接してあげて・・・・・・」





ル ナ「・・・・・レイカさん・・・・・



里 奈「・・・・・・・・・・・・・」



マキエキュピーン!(☆ω☆)ウフフ・・ルナさん!お姉さん!驚いてるわねっ!ああっ!快・感!」



その後のマキエの説明によると校内で生徒たちへの絶大な影響力を持つレイカに「恩人」



と言わしめ、その上「私の妹だと思って」との言葉に、学内の会員制サイトに存在してい



たレイカのファンクラブで最大の会員数を誇るアテナの聖域は素早く反応し、今日の朝に



はこのページが立ち上がっていたということだった。



このアテナの聖域の会則の特徴はレイカ本人に気づかれぬよう彼女をサポートしそれを決



して本人に悟られてはいけないという鉄の掟があった。



もちろん、彼女のプライバシーを暴くような行為や写真を載せるなど言語道断でその名前



をこのページ内の掲示板に書き込むことすら禁止とされる良識あるものだった。



(が、そのページのトップには絵心があるものが書いたと思われるその目元を隠すような



似顔絵が掲げられていたが)自分達は常にアテナの影であり決してアテナの前に姿を見せ



ることはない、アテナの望みを自分達の力の及ぶ限り叶えることを喜びとする。



という主旨であった。



そのアテナに「妹」といわしめた人物をこのちょっとカルトな宗教じみたこの集団が放っ



て置くはずもなく、ルナに昨日のようなことがないように学内ネットでの連絡網が整備さ



れ、他の大小のファンクラブもそれに同調し、それは校内全域どころか、一般区画をもカ



バーするほどの一大連絡網が一夜にして誕生してしまったのだ。



この連絡網は「アテナの妹の安全」のためだけに存在し、「二度とアテナの顔を曇らせる



な!」をスローガンにいまも拡大しつづけているという話だった。



この連絡網はあくまでルナの緊急時のみに使用を限定されるものでレイカ同様にプライバ



シーを遵守することが大きく掲げられているという話だった。



里奈+ルナ 「・・・・・(-Д-ⅲ)(-Д-ⅲ)・・・・・



一 同(((((・・・ルナさん・・・・・気の毒に・・・))))))



    里奈は勤めて平静を装い、顔の表情が固まったままの妹に言った。



里 奈「・・・ま・・まあ私としてもルナの安全も確保できるし・・・い・・一応良識はあるみた



いだし・・・よ・・・よかったじゃないの・・・ルナ・・・ね?」



里奈はかなり引きつった笑顔を妹に向けて言った。



ル ナ「!・・・・・・・(-Д-ⅲ)(れ・・レイカさん・・わたしちょっと・・・こまってます・・)



マキエキュピーン!(☆ω☆)ウフフ・・それにルナさん!聞いたわよ!5体のLBXを相手に一瞬でそれを倒しちゃったんですってね?」



ヨウコ「・・・・確かにあれはすごかったよ・・・強いとは分かってたけど・・・」



マキエキュピーン!(☆ω☆)ウフフ・・ルナさん!それだけ強いんだもの♪きっとすごい師匠が居るのね?・・!もしかして!・・・おねえさんが師匠ですか?」



ル ナ「!・・・・・・・・・・・」



マキエ以外の一同(((((・・!?・・・))))))



里 奈「!・・・・・いいえ。 私・・バトルはあまり・・・」



ヨウコ(そうだ・・・いままで考えもしなかったけど・・・いくらなんだってルナさん一人であんなに強くなれるわけない・・・だれかルナさんにLBXバトルを教えた人がいると考えるのが自然だ・・・・)



    ヨウコはルナの微妙な表情の変化に気づいていた、周りをみるとマキエを除く全員がその変化を敏感に感じ取っていた。



ルナは懐かしい昔を思い出すように遠い目をし、その瞳の奥にはあきらかな悲しみの色が浮かんでいた。



    ここで「ぐえっ!!」という苦悶の声がマキエから洩れた。



    気配を消したミチルがマキエに後からヘッドロックを掛け羽交い絞めにしたのだ。



    ミチルは素早くヨウコとサトミにアイコンタクトをし、二人は何も言わず里奈に一礼すると二人でミチルのヘッドロックを引き継ぎそのままマキエを抱え病室を跡にした。



    残ったミチルも里奈に一礼すると去り際にルナにこういい残して病室を後にした。



ミチル「・・・・マキエに悪気はない・・・許してあげて・・・でもヨウコにはいつか話してあげて・・あなたの気持ちの整理がついたら・・・ヨウコを心から信頼できるときがきたら・・・じゃ・・・また明日学校で・・・」



ル ナ「・・・・・・・・うんまた明日・・学校で」



    ミチルが病室を出た後、里奈は幸せそうな顔の妹を見ながら言った。



里 奈「・・・・・いいお友達ができたわね・・ルナ」



ル ナ「うん」



    ルナは心からの笑顔でそう答えた。

近況報告です。ちょこっとジオラマ

はいというわけで、こんばんわ。はなけろです。
祝!風摩キリトさん再登場!
ダンボール戦機Wという作品において一般機の性能を極限まで高めるのを好むという設定のこの方、スクラッチ愛好家の私にとってはキリトカスタムシリーズで貴重なネタを提供してくれた御仁です。
その彼が新しい機体を引っさげて再登場しました。その名も「フェンリル・フレア」というそうです。
言ってしまえばフェンリルの色変え版ですが、また違った趣がありました。
いまはジオラマ作成とSSの執筆(筆が乗っておりなかなか止まりません。)にいそしんでおりますが、いずれはキリトさんシリーズを並べて・・・・などと妄想の翼を広げる今日この頃です。
なにをするにも時間が掛かってしまう私ですがゴールがわかっていれば大丈夫と思っています。
トロイの公開もあとひと月ちょっと・・・ジオラマも手探りながら少しづつ形にはなってきています。
現在製作しているフィールドは草原ですが、パーツの組み換えで岩山にならないかな?などと
アイディアもわき、じっくり腰をすえて掛かっています。
まああくまで趣味なので生活に支障が出ない範囲でやっていこうと思っています。
ジオラマは草原の段差がいまこんな感じです。
Dscf3414 Dscf3415














この感じを見て岩山とコンパチにできないかな?と思った次第です。
更新も一時に比べるとかなりゆっくりのペースになってきていますが、今後ともよろしくお願いします。

ダンボール戦機2次創作小説SS⑨

午前中の授業が終わり、昼休みになると今日は、ルナさん・ミチに数名のクラス女子



を加えて昼食を取ることになった。



会話は弾み、噂好きの自称情報通のマキエが新たな話題を提供してきた。



マキエ「ねえ・・こんな噂知ってる?黒い幽霊の話」



ヨウコ「い!」



一 同「「「「「・・・?・・・」」」」」」



    マキエはまだ誰も知らない情報であると見るや得意になって話し始めた。



その内容はこうだ・・・



校内でLBXバトルを行っていると黒い小さな幽霊がそのフィールドに突然現われて



バトル中のLBXをすべてブレイクオーバーさせてしまうというものだった。



しかも、その幽霊には攻撃がまったく当たらずその止めの刺し方は必ず相手のLBXの首をはねるというエグイものだというのだ。



ヨウコ「・・・・・・」



一 同「「「「「・・・・・ゴクリ・・・」」」」」」



    だがなぜか首をはねられるLBXは決まって未登録LBX・・つまりアウトローのものに限られるというのだ。



    そして正規の登録が行われているLBXはなにもされない・・これが話の概要だった。



マキエ「ねえ・・みんないま話した以上の情報ってもってない?ワタシ気になっちゃって昨日もなかなか寝付けなかったんだ。」



サトミ「なに言ってんの・・マキエ、昨日は8時にはすっかり寝こけてたじゃない・・・」



ルームメイトのサトミがすかさずツッコミを入れてきた。



マキエ「こ・・細かいことはどうでもいいのよ!で・・・みんな・・どう?」



一 同「「「「「・・・・・??・・・」」」」」」



    皆が顔を見合わせて首をかしげているなか、一人だけ視線を逸らしているヨウコの姿を



    マキエは見逃さなかった。



マキエ「(キュピーン(☆ω☆))ヨ・ウ・コ・サン♪あなた・・・何か知ってるわね?」



    マキエはヨウコの背後からその顔を耳元に近づけそっとお願いを始めた。



サトミ(でた・・・マキエの尋問モード)



    それから10分程ヨウコに対する「お願い」という名の尋問が行われた。



ときに言葉の鞭を、ときにデラックスショートケーキをとあの手この手で情報を引き出し



ていた。



一 同「「「「「・・・・・(ヨウコ{砂山さん}気の毒に・・・)・・・」」」」」」



結局最後はデラックスショートの魔力に屈してヨウコはしぶしぶ自分のCCMをテーブル



に備え付けのディスプレイに接続し、先日のバトルの記録映像を写した。



一 同「「「「「・・・・・!!!・・・」」」」」」



マキエ「(キュピーン!(☆ω☆)



    ヨウコはショートケーキを頬張りながら、なにか悪魔に魂を売り渡してしまったような妙な罪悪感に囚われていた。



マキエ「(キュピーン!(☆ω☆)す・・すごい!バッチリ写ってるじゃない!やっぱり噂は本当だったのね!すごいわ!ワタシ!」



サトミ「なに言ってんの・・別にあんたはすごくないでしょ・・・それよりヨウコ・・・これって



いったい?」



    ヨウコは3バカたちや各下の件は伏せながら掻い摘んで状況を説明した。



ちょうど黒い幽霊が消えるシーンになりその映像を見た一同が静まり返る中、普段口数の少ないルナがヨウコの袖を引っ張って何かを訴え始めた。



マキエ「(キュピーン!)(☆ω☆)す・・すごい!やっぱり黒い幽霊はLBXの亡霊だったのね♪☆」



ル ナ              違う!



一 同「「「「「・・・・・!!!・・・」」」」」」



ヨウコ「・・・・・・・・」



    普段物静かなルナからは想像できないようなハッキリとした声で断定的に告げられた言葉に一同は一瞬あっけにとられてしまった。



ル ナ「あ・・その・・ごめんなさい・・・でも・・・これ幽霊じゃない!」



マキエ「・・・・・・・」



サトミ「・・・ルナさん、何か分かったのね・・・私たちにも分かるように教えてくれる?」



    そこからは5分程のルナによる映像の解析と説明が行われた。



ル ナ「あ・・そこでストップ・・えと・・・まずこの場面で幽霊に砲弾が当たらないように見えるけどそれは違うの・・・実際には背面に構えたこの杖で砲弾の軌道をずらして直撃を避けているの・・・」



    コマ送りにしてみると一瞬で砲弾の背面から噴出する煙が直角にずれているのがわかる。



マキエ「!・・ほ・・本当だ!」



    さらに幽霊のつけているマントが不自然な方向に何度もなびいているのが見えた。



ル ナ「あの・・幽霊が杖を後に構えているのはその攻撃の軌道を相手に読まれないようにするためで普通の人にはマントがなびいているようにしか見えないけど・・でも本当はものすごいスピードで腕が動いていて砲弾の軌道を全部変えているの。



それに沢山砲弾が降ってきていて分かりにくいけど幽霊に直撃する砲弾はさっき数えたときたった3発だけ・・・幽霊も3度手を動かしただけであとは爆風に巻き込まれないようにしていただけ・・」



一 同「「「「「・・・・・・・・」」」」」」



ヨウコ(・・・・・・・普通のひと・・か



映像はつづき、最後の幽霊が消えるシーンになった。



ル ナ「ストップ・・えと・・・このシーンで重要なのは影なの・・・・」



サトミ「・・・影?・・・」



ル ナ「ここよ・・よく見ていて・・・」



    一同はルナが指差す場所を食い入るように見つめた。



サトミ「・・・!影が・・ゆっくり動いてる?」



ル ナ「わたしもはじめはちょっと信じられなかったけどこれは「インビジブル」なの・・・」



ヨウコインビジブルってあのマッドドッグだけが使えるっていう?」



一 同「「「「「・・・?・・・」」」」」」



    ヨウコからLBXの知識がない者へインビジブルに関する説明がされるとサトミから質問が来た。



サトミ「いまのヨウコの話だとそのインビジブルって技はマッドドッグっていうLBXしか使えな



いんでしょ?・・・この幽霊ってたしか・・」



ル ナ「ナイトメア・・ドレスアップパーツで多少見た目は変わっているけど・・間違いないわ。



・・・ここでわたしにもどうしても分からないことがあるの・・・」



マキエ「ルナさんにも分からないこと?」



ル ナ「ナイトメアはストライダーフレーム マッドドックはワイルドフレームいろいろ違いはあるけどここで重要なのはその大きさなの・・。」



一 同「「「「「・・・・・・」」」」」」



ル ナ「マッドドックに搭載されているインビジブルを発生させる装置はコアボックスではなくあらかじめアーマーフレーム全体に組み込まれているものなの・・・問題になるのはその大きさ・・・・細身のストライダーフレームにそのインビジブル発生装置を組み込むスペースなんてあるはずがないの・・・でも・・・この幽霊はそれを実現してる・・・」



サトミ「・・・可能性があるとするなら・・・この幽霊はアーマーフレームに超小型のインビジブル発生装置を搭載しているってことになるのかな?」   



    ルナはうなずきつつも言葉を続けた。



ル ナ「・・でもそんな発表はマッドドックの製造メーカーのサイバーランス社からはされたことないし・・・ハンドメイドで作ったなんて話も聞いたことないの・・・」



ル ナ「もしそんなものがあったとしたら・・・たぶん・・このドレスアップパーツに見えるものすべてが・・・・・?みんな・・・どうしたの?」



 一 同「「「「「・・・・・・」」」」」」



     しばらくの沈黙が続いたが・・・突然マキエがその瞳を輝かせてルナに言った。



マキエキュピーン!(☆ω☆)ルナさん・・すごい!あの映像を一回見ただけでそこまで分かっちゃうなんて!なんだか探偵みたいだった!キュピーン!(☆ω☆)キュピーン!(☆ω☆)



サトミ「うん!ほんとにすごいよ!LBXのことはよくわからないけどプレイヤーとして相当な腕前がないとあんなのを見抜けるわけないのはわかる!」



ミチル「っ・・・かなり驚愕!きのうヨーコがワタシより早起きだったことくらい・・・・・あれ?」



ヨウコのツッコミ待ちをしていたミチルはリアクションがないことに少し焦っていた。



ヨウコ「・・・・・・・・・ほんと・・・すごいよね・・・ほんとに・・・」



ル ナ「・・・砂山さん?・・・」



ヨウコ「・・・・あたし・・あの場にいたのに・・なんにもわかんなかった・・ただ黒い幽霊がきて・・助けてくれた・・・それだけしか・・・」



ル ナ「・・・・・あ・・あの・」



ヨウコ「・・・・ルナさんじゃ・・ないんだよね・・・あの黒い幽霊・・・あたしてっきり・・



あなたなんじゃないかと思ってて・・・でも・・・ルナさんはその幽霊の正体をあそこまで見破っちゃって・・・やっぱりすごいよ・・・あたしなんか・・ほんと普通の人だよね」



ミチル「・・・・・・。」



    ここでミチルはサトミとマキエの二人に目配せをしてそっとその場を離れた。



ル ナ「・・・・・あ・・あの・」



ミチル「・・・・・・。」



    ミチルの目がルナにヨウコをお願いと訴えていた。



ル ナ「・・・・・(コクッ)



    ルナはミチルの声なき声に軽い首肯で答えた



ル ナ「・・・そんなことない・・・砂山さんは強いわ」



ヨウコ「・・・・ウソ・・・」



ル ナ「・・・ほんとよ・・・・・わたし・・砂山さんにあやまらなくちゃいけないことがあるの・・・」



ヨウコ「・・・?・・・」



ル ナ「・・・わたし・・・砂山さんがアウトローに囲まれてたあのバトル・・・途中まで見







ていたの・・・」



ヨウコ「・・え?・・」



ルナは目を伏せながら話しはじめた。



ル ナ「わたし・・あの時・・・ただ見ていることしかできなかった・・・誰かを呼びにいくことだってできたはずなのに・・・・・・



    あのとき・・・わたしはなにもできなかった・・・・・・怖くて・・足がすくんで・・・結局・・・教室から追い出されて・・唯一できたことはあの誰もいない廊下から逃げ出すこと・・・・・それだけ・・・・



    でも砂山さんはわたしとはちがう・・・どんなに大勢に囲まれても絶対に逃げなかった・・・



    あきらめなかった・・・・わたし・・あのときこう思ってた・・絶対に無理だって・・・・



    でも・・・わたしが逃げ出してからも・・・砂山さんは・・逃げなかった・・・



    わたし・・・砂山さんみたいになりたいって思った・・あなたの隣に並びたてるようになりたいって思ったの・・・・・そしたら・・・御崎先輩がわたしに声を掛けてくれて・・・・



    同好会の試験を受けて・・・でも・・・わたしまだ・・あなたの隣に立てない・・・



    ぜんぜんあなたに追いつけない・・・それどころか・・・あなたはどんどん強くなってる



    ・・・・わたしがどんなに全力で攻撃してもあきらめずに立ち向かってきた・・・・



    それに分身も見破られちゃったし・・・・肩に攻撃が掠ったときわたし・・・とっても怖かった・・・どんどんあなたに置いていかれそうで・・・追い抜かれそうで・・・・・・・



・・それで思わず必殺技を・・・・だから・・・・弱いのは・・わたしよ・・・それと・・・」



ヨウコ「 ? 」



ル ナ「わたし・・いまはあなたに謝れない・・・その資格だってない・・・でもいつか・・・わたしがあなたの隣に立つことができたら・・・そのときいっぱい謝るから・・・・・・もう少し・・・待っててほしいの・・・話しは・・・これだけ・・・・・・・・」



ヨウコ「・・・・・・・」



ヨウコ「・・・・あたし・・あなたにそんな風に言ってもらう資格なんてない・・・



     ・・・・成績優秀でLBXプレイヤーとしても一流のあなたみたいに人に謝ってもらう



資格・・・ないよ・・・・・・・・・・・



・・・だって・・・あたしは逃げ出したんだもん・・・・勉強からも・・・LBXからも・・・・」



ル ナ「 ? 」



ヨウコ「あたし・・・・ほんのひと月ほど前まではLBX部にいたんだ・・・・・でも・・・あの日・・・あたし・・耐え切れなくなったんだ・・・・自由にLBXを触ることすらできないことに・・・・・・



    何とか入部試験に受かって・・・・それからは毎日毎日基礎体力づくりのメニューばっかり・・・やっとLBXに触れると思ったら今度は学年順位で振り分けられて・・・・小等部からLBXクラブでずっといっしょだった仲間達もどんどんやめていって・・・結局残



ったのは50人だったのが最後は半分以下・・・勉強するの嫌いじゃないけど成績悪い奴はLBXさわってもだめっていうのがどうしても合わなくて・・・ちっとも楽しいと思えなくて・・・・あたしはLBXはもちろん好きだけどみんなで楽しく遊べるのが目的ってところがあったから・・・・どうせ一般区画のお店で遊べればいいやって・・・それで退部届けだしてやめちゃったんだ・・・・



    それからは一般区画にあるホビーショップで遊ぶようになったんだけど・・・・しばらくしてお店・・・引っ越しちゃったんだよね・・・・一般区画に他にLBX扱っている店はないし、一般区画外に出るには外出許可がいるけどそんなに頻繁に許可くれるわけないし・・・・・・そんなとき手紙が届いたんだ・・・・アウトローからの招待状だった・・・・もし入会する気があるなら○月×日中央噴水Aのブロックをはずせって・・・そこにパスワード入りのメモリーカードが入ってるって・・・・・・それであたしその日・・・・いったんだ・・・・噴水に・・・・・でもそのAのブロックがあるところにちょうど人が座ってて・・・・・・・・・・・・・・それが会長だったんだ・・・・・・



それから1時間・・・・2時間たっても会長は動こうとしなくて・・・・それで・・・・しょうがなくて声を掛けたんだ・・・・そしたら・・・会長・・・・その時言ったんだ・・



・・・「本当にそれでいいの?」って・・・・・・あたしすごくびっくりして・・・・



でも会長ってああいう感じでしょ・・・・だから・・それまでのこと・・・全部話しちゃって・・・・そしたら・・・2年前のLBX部創立のときのレイカさんの話をしてくれて・・・・



自分が駄々をこねてる子供なんだって思い知ったんだ・・・・・・・あたしはレイカさん達が一生懸命敷いてくれたレールを壊そうとしてたんだって・・・・



やめていったクラブ時代の仲間達も全員、他の部活に入ってがんばってて・・・結局あたしだけ・・・ひとりぼっちで・・・レイカさんの話を聞いた後じゃアウトローになるのもLBX部戻るのもありえなくて・・・・・どうにもならなくて泣いてたら会長が・・・・・



・・・「試験受けてみる?」っていってくれたんだ。



・・・結局試験は赤点・・・不合格・・・・でも会長と顧問の恵子先生の一存で仮入会ってことで同好会には入れてもらえて・・・・でも内容は体力づくりなんかがないだけでLBX部よりハードで・・・・・・知ってるよね・・・」



ル ナ「・・・・・(コクッ)



    LBX同好会会則



     同好会会員の成績は常に学年順位10位以内であることとする。



この条件を満たさないものは即退会処分とする。



     10位以内に同点のものがいる場合、10位以下でも繰り上げとする。



     同好会会員は校則に反しない限り緊急時以外、試合の条件にかかわらずその申し出は必



ず受けることとする。



この条件を満たさないものは即退会処分とする。



     同好会会員は半年に一度自らの研究の成果を顧問及び会長に提出の義務を持つ。



この条件を満たさないものは即退会処分とする。



     上記研究成果が同好会会員レベルに達していないと判断された場合



会員必要条件を満たさないものとし即退会処分とする。



     同好会会員として不適当な行動を行ったと判断された場合



会員必要条件を満たさないものとし即退会処分とする。



     特例として特筆した才能を有していると顧問及び会長が認めた場合に限り上記条件を満たさないものでも退会処分保留とすることができる。またこの場合該当者は仮入会扱いとする。また、仮入会となったものは顧問および会長の定めた課題へ取り組む義務を持ち、それを満たせない場合は即退会処分とする。



ヨウコ「あたしが同好会に居られるのは会長のお情けがあったから・・・・LBX部をやめたのは全部あたしの身勝手・・・・・・ほんとだったらあたし・・・LBXを触る資格だってない・・・・今も歯を食いしばってLBX部でがんばってる人たちに比べたら・・・・・・・・・



・・・・・そんなときあなたが同好会に入ってきて・・・・・・・・すごく強くて・・・・



レイカさんにも勝っちゃって・・・正会員で・・・・・だから・・・いまのあたし・・・・



あなたにそんな風にいってもらえるような価値なんてないよ・・・それだけ・・・・・・」



ヨウコ「・・・・・・・」



ル ナ「・・・・・・・」



気まずい沈黙がつづきお互いにどう声を掛けようか考えあぐねていると数人の女子のすすり泣く声が聞こえてきた。



ヨウコ+ルナ・・・・・(--ⅲ)(--ⅲ)



横を振り向くと滝のような涙を浮かべたミチル・サトミ・マキエが隣の席との仕切り越しに顔を覗かせていた。



マキエ「えぐっ・・二人ともわるくないよ・・えぐっ・・ぜったいだよ・・・ひくっ・・・」



サトミ「うん・・でも二人ともえらいよ!・・自分の間違いをちゃんと認めてその上でもっと上に進もうとしてるんだもん・・・グスっ!」



ミチル「・・・・・・かなり感動!!・・いつもゴミは置きっぱなし・・洗濯物もパンツまで脱ぎっぱなし・・・掃除をしても道具を放りっぱなしのヨーコがそんなこと考えてたなんて・・・・



それに存在感薄くてなに考えてるのか分かりにくいルナさんがヨーコのことをそんなにかんがえてたなんて・・・・ぐしゅっ!」



ヨウコ+ルナ(--ⅲ)(ぴきっ)(--ⅲ)・・・)



ヨウコはテーブルにあったCCMをそっと操作して3人の写真を取った。



すると授業開始10分前の予鈴がなり、3人は顔に涙を張り付かせながら教室へ向かっていった。



ヨウコは先程の写真にタイトルをつけ学内ネットの写真投稿掲示板にアップした。



ルナは伏目がちに一人でブツブツとなにかをつぶやいている。



ここでヨウコがルナの手を取りこう言った。



ヨウコ「・・・・行こうか・・・」



ル ナ「・・・うん・・・・」



    二人は心に無用なダメージを追いつつ教室に向かっていった。



    だがその手はしっかりとお互いを握り締めていた。



    食堂からその二人の姿を見送るものがいた・・・・



彼はCCMを取り出しメールを打ち送信した・・・その内容は・・・





アテナが敗北、相手は1-A「石森 ルナ」同好会正会員





メールを打ち終わった彼は軽い笑みを浮かべながら教室へ向かい歩き出した。





ダンボール戦機二次創作小説SS⑧

ふと視線を周囲に戻すとレイカさんが頭をさすりながらうずくまり、会長はうつぶせにな



     って倒れたままピクリとも動かない。



ヨウコ(・・・い・・痛そ~・・ってなに冷静に見てるのよ!あたし!)



あたしはすぐにレイカさんに駆け寄り声を掛けた。



ヨウコ「あ・・あの・・レイカさ・・・ひっ!」



あたしは思わず口を手で押さえ悲鳴を押し殺した。



そこには今朝の保健室でみた以上の満面の作り笑顔で横たわる会長を見つめるレイカさんがいた。



だが、その目はまるで獲物を前にしたライオンのように鋭かった。



あたしは自分の荷物をすぐにまとめ、「お疲れ様でした!明日もお願いします!」と叫び、



一目散に自分の部屋がある寮へ逃げ帰った。



寮の3階へ駆け上がり、自室のドアを勢いよく閉めるとその音に気づいたミチルがドアの前で腰を抜かしているあたしを見て何事かと駆け寄ってきた



ミチル「ヨーコ!どうしたの?大丈夫?」



そのとき、遠くの方から窓越しでも聞こえる会長の悲鳴が聞こえてきた。



ミチル「!・・なに?今の悲鳴?男子の声みたいだったけど・・・」



    あたしは思わずミチにしがみつき・・・・



ヨウコ「・・・・・なんでもないの・・・なんでも・・・・」



    震えが止まらないあたしをミチはだまって抱きしめてくれていた。









セイジの研究室ではルナのデータ採取が終わろうとしていた。



ルナは恵子からしっかりとお小言をいただき、かなりへこんだ様子だった。



そこにライオンにでも襲われたかのような体中にあざや引っかきキズを負ったセイジが入ってきた。



ル ナ「キャッ!」



その姿をみたルナが小さく悲鳴をあげた。



恵子はその様子を見て小さくため息をついてから、だまってセイジの怪我を治療し始めた。



セイジ「・・その・・・ごめん・・恵子さん・・」



恵子はまたひとつため息をつきながら、答えた。



セイジ「ま・・あなたがこんな少年らしいところを見せてくれたから今日はかんべんしてあげる・・・セッカンはきっちり受けてきたみたいだしねー。」



セイジ「・・・・・・・・。」



    帰り支度をしながらルナはその二人の様子を年の離れた姉弟のようだと思った。



    セイジの治療も終わりルナはセイジに付き添われ、いつもの分厚いドアから地上へ出て自分のアパートに戻っていった。



「・・・ただいま・・おねえちゃん・・」





 日課になっているぬるめの湯に浸かりながら私は今日の出来事を振り返っていた。



レイカ(はあ・・・・・もう・・・さいあくの一日・・・・・セイジのばか・・・)



朝からいきなり電話をかけてきたと思ったら、



すぐに同好会室に向かって欲しい!事情はメールで送るから・・頼む・・



キミじゃないとだめなんだ!」



・・・メールを読んで慌てて着替えて同好会室に向かって・・・砂山さんはかわいそうだったわね・・・



それにしてもなにが



「あ・・その・・一件落着で・・・いい・・みたいだね・・いや・・よかったよかった・・」よ!



おまけにルナさんのデータ採取も忘れて恵子先生に叱られて、とんだとばっちりじゃない!



・・・・まあ今回のお詫びにって今度の日曜にアキハバラのパーツショップ巡りを約束させたし・・・・・・・・・・・え・・・・・・・・・・これってもしかして・・・・・デー・・・・・!



レイカの顔が瞬間的に赤くなり、レイカは頭まで湯の中に使った。



レイカ (・・・・・・・・・・・・・・・・ばか・・・・・・。) 





あたしはベットに横になりながら今日の出来事を振り返っていた。



ヨウコ(ここ2日間はなんだかジェットコースターにでも乗ってるみたいなかんじだなー



午前中はルナさんのことでいっぱいいっぱいだったし午後の締めは会長の悲鳴で・・・)ヨウコはブルッと身震いをして布団を頭まで被った。



光のない布団の闇の中でヨウコは少し冷静になって考えてみようと思い今日の出来事を頭の中で整理しはじめた。



ヨウコまずはルナさん関連



     ルナさんは持病があり激しい運動などはできない。



     ルナさんのLBXはナイトメア・・・(あ・・・黒い幽霊の事すっかり忘れてた・・ま・・いいか)



     ルナさんのLBXバトルの実力はレイカさんと同等かそれ以上・・・(・は・・・)



     ルナさんのおねえさんはあのタイニーオービットの研究開発室に勤めてる・・・(すご!)



     ルナさんは同好会の正会員、試験は95点・・・(涙)



次は会長とレイカさん関連



いろいろ被りそうだから一緒にしてみよ・・・



①会長とレイカさんは知り合いだった。・・・(あれ?そういえば・・・レイカさんって会長のことセイジって・・・・会長もレイカさんをレイカって呼び捨てに・・・・あたし、この校内でレイカさんを呼び捨てにしてる人ってレイカさんと同じ3年の人でも見たことも聞いたこともない・・・・・それに今選手権のことでLBX部ともめてるのにその副部長のレイカさんと会長が?・・会長・・・底知れない人だわ・・・)



②レイカさんのクイーンは本来のLBXではなく、会長はレイカさんの本来のLBXを知っている・・・(レイカさん・・なんで使わないんだろう?会長はその理由も知っている感じだったし・・・付き合いが長いってこと?)



③会長は朝一番にレイカさんを電話で呼び出せるほど親しい・・・(え?)



③レイカさんは怒ると・・・(やめよう・・・眠れなくなる・・・・)



???・・・・・あたしは大分、頭の整理ができてきたのかいくつもの疑問がわきあがってきた。



会長とレイカさんっていつ知り合ったんだろう?いくらなんでも選手権のことで話し合ってからって感じじゃない・・・会長も編入生っていってたから2年前・・・くらい・・・これなら辻褄が合うけど・・・男子と親しくなるって・・・恋人・・・って感じでもないし・・・でもレイカさん・・会長のこと信頼してるって感じ・・・2年前・・・そうか!!LBX部の創立! 



これならしっくり来る!



もし会長がLBX部の創立に関わっているならレイカさんと親しいのも頷けるし、全部つながる・・・でも・・・なんで会長のいる同好会とレイカさんのLBX部は選手権の出場で揉める事になるんだろ?・・・それになんで部の創立にまで関わった人が別に部活をつくったのかな?・・・会長とレイカさんの感じを見てると協力する姿は想像できるけど争ってる姿って・・・・・・・・)



セイジの悲鳴を思い出し、ヨウコはブルッとふたたび身震いをして目を閉じた。



(やめよ・・・あたしみたいな新入生の考えることじゃない・・よ・・・ね・・・・)



     ・・眠りについたヨウコの脳裏に今朝のシャワーの光景が浮かんできた・・・・





翌朝、昨日の遅刻を反省し、朝練のヨウコを起こそうと布団をめくったミチルはその顔を見て驚いた、ヨウコの顔は恍惚の表情のまま、鼻血で真っ赤に染まっていた。





        ルナは目覚ましの音で目を覚ました。時刻は現在5時30分。



         眠い目を擦りながら登校の準備を始める。



         リビングのテーブルを見るとメモと朝食が用意してあった。



おねえちゃんは昨日夜遅くに仕事で出かけたようだった。



おねえちゃんが用意しておいてくれた朝食を食べ、シャワーを浴びてから身支度を整え、校舎へ向かい歩き出すと途中、他の部活に向かうクラスメイトとあいさつを交わしながら同好会室に向かう。



時刻は現在6時30分、プレハブの前に来るとすでに御崎先輩がパソコンに向かって仕事をしているのが見えた。



わたしは御崎先輩にあいさつをした。



ル ナ「おはようございます。御崎先輩。」



セイジ・・ああ・・おはよう・・早いね・・ルナちゃん



    振り返った先輩の顔は若干クマができており元気もなかった。



ル ナ「あの・・もしかして寝てないんですか?」



セイジ「・・うん・・なんとかこれを今週中に仕上げて置きたくてね・・・



わたしは先輩が何を作っているのか興味が湧き尋ねると、



セイジ「これかい・・・LBXの制御プログラムなんだ・・うん・・」



わたしはさらに質問を重ねた、



ル ナ「制御プログラムって・・・あのCPUに入ってる?」



セイジ「・・うん・・市販のものじゃ複数搭載してもぼくのLBXは満足に動かないらしくてね・・・しょうがないから自分で作ってるんだ。」



御崎先輩のパソコンデスクの横に目をやると、パソコンにつながれた、LBX用の小型量



子CPUが目に付いた。



ルナは一度も見たことのないタイプのCPUだった。



まだ御崎先輩とはバトルしたことないけどどんなLBXを使うのか興味が沸いてきた。



ル ナ「あの先輩のLBXってどんなタイプなんですか?」



セイジ「ん・・ナイトフレームになる予定だよ・・・一応・・・。」



ル ナ「予定?・・・もしかしてハンドメイドですか?」



セイジ「うん・・・まだ未完成なんだ・・・バーチャルLBXにはしてあるけど、それを



現実にしようとするとなかなかハードルが高くてね・・・うん」



ル ナ「じゃあ、先輩はいま、自分のLBXを持ってないんですか?」



セイジ「いや・・データ採取用に作った試作品があるんだけどそれを使ってるよ・・・・



性能は目指してる完成品に比べるとかなり見劣りするし・・ちょっとためしにバトルして



見るかい?」



わたしは会長の実力とどんなLBXなのか確かめたい気持ちを抑えられずそのバトルを受



けることにした。





時刻は朝7時少し前、砂山ヨウコがプレハブのドアを開け、あいさつをしてきた



ヨウコ「おはようございます会長、」



    あたしがあいさつをすると二人が交互に声を掛けてきた。



セイジおはよう砂山さん。



ル ナ「・・・おはようございます・・砂山さん。」



ヨウコ「おはよう♪ルナさ・・・!」



ヨウコはルナの手元の光景に釘付けになった。



昨日あたしのクノイチが手も足もでなかったルナさんのナイトメアがブレイクオーバーして、ルナさんのメンテナンスを受けていたのだ。



そのあたしの視線に気が付いたルナさんが伏目がちにこういった。



ル ナ「・・・その・・負けちゃった・・」



    ルナさんの視線はパソコンに向かって作業している会長に向けられた。



あたしは朝のぼんやりしていた頭が一気に覚めるのを感じた。



ヨウコ (あんなに強いルナさんが負けるなんて・・・いったい・・・・)



    あたしは自分はその答えが自分の目の前にあるのをためらいつつも認めていた。



ヨウコ「・・・・・・会長



セイジ♪♪~~ん・・・呼んだ?



    振り返った会長は、目にクマを作り、やや疲れた様子であたしの方を見た。



ヨウコ「・・・い・・いえ・・なんでもないです。」



セイジん・・・そう?



    会長は再び作業に没頭し始めた。



ヨウコ(・・・会長のLBXの知識量や技術レベルの高さから見てから、なんとなく想像はしてた



けど・・・・たぶん会長はLBXプレイヤーとしても普通のプレイヤーから頭一つ飛び出



してる・・それだけじゃない・・・デスクに置かれた資料や本も私では読むことすらでき



ないような外国語で書かれた難解なLBX工学・医療工学・etc・・・それを私たちが



教科書でも読むように平然と読み、使いこなしている・・あたしと二歳しか違わないのに・・)



ヨウコの頭に一つの単語が浮かんだ・・・凡人の努力や才能では決して届かない天から与えられた生まれつきの才を持ったもの達・・・「天才」・・・



ヨウコ(・・・あたし・・・会長と知り合えたのって・・・・たぶんすごい強運だったんだ・・・



    この人から得られるものはたぶん私が一人で何年努力しても到底たどりつけないぐらい大きいものになる・・・「凡人」のあたしがどこまでいけるか・・・・それに・・ルナさんも・・



まだ知り合ったばかりだけれどきっと彼女の隣が・・あたしのたどりつきたい場所だ・・・)



ヨウコが心にひそかな決意をしていると、頭部への軽いノックが彼女を現実に引き戻した。



ヨウコ「あたっ・・・。」



セイジ・・・メンテナンス・・・まだでしょ?・・・」



ヨウコ「あ・・はい!すいません!すぐはじめます!」



    あたしはルナさんの隣の席で昨日のダメージが残っているクノイチをメンテし始めた。



    ルナさんとあたしの後ろでは会長がその様子を眺め、細かいアドバイスをしてくれる。



    時々難解な単語がでてきて、聞き返すが、それを会長は丁寧に答えてくれた。



    また、あたしたちの知らない整備上のテクニックなども教えてくれる。



    会長が持ってきたのは無地の缶入りスプレーでこれをアーマーフレームに吹き付けると



    表面に薄い塗膜ができ、その塗膜がダメージの軽減とアーマーに亀裂が走った際の簡易的



な繋ぎになってくれるとの話しだった。



    上級LBXプレイヤー同士のしのぎを削るようなバトルではこんな小さな違いが決定的な



差につながるとの話しだった。



数週間前までメンテナンスといえばグリスを差す程度の事しか知らなかった頃から比べれ



ば、縄文時代から一気にSFになるぐらいの進歩だ。



そんなアドバイスをくれる会長の姿に一瞬国民的ネコ型ロボットの姿がダブったが余りに



不謹慎きわまりない自分の想像力に脳内のあたしがそのロボットを打ち消した。



朝のホームルーム開始まで20分を切った頃ナイトメアとクノイチの整備は完了した。



セイジ・・・メンテナンス・・・完了だね・・うん!」



    そういうと会長は後片付けは自分がしておくからと言ってあたし達を教室へ送り出した。





LBX部員達「副部長!お疲れ様でした!」



レイカ「みんなお疲れ様。



今日の午後のメニューは私がLBXメンテナンスについて講義します。



放課後各自、多目的教室に集合してください。



それと一年生は先日配布した部活動用の量子USBとLBXを忘れずに持参してください。それでは解散!」



レイカの号令で朝の体力づくりの走り込みを終えた部員達がロッカーに向かってあるきはじめた。



レイカはロッカールームで軽くシャワーを浴びていると、隣のシャワー室から不意に声をかけられた。



カオリ「副部長・・お疲れ様です・・・。」



声の主は遠山 カオリだった。



少し声に元気がない。



おそらく、昨日件で部員達となにかあったのだろうと察した私は彼女の気負いをすこしでも軽くするように配慮しつつ言葉をかけた。



レイカ「遠山さん、お疲れ様。 



ごめんなさい・・・私の行動であなたに負担を掛けているわ・・・・・・話してもらえる?



これは私がLBX部の副部長として受け止めなければいけないことだから。」



カオリはシャワーの音で周囲に自分達の会話がかき消されているのを確認し、話し始めた。部員の半数以上はレイカさんの行動について、確かに快くは思えないがきっと深い考えがあってのことだろう・・と。



そしてカオリから「選手権前までには」という話しを聞き、「やっぱり理由があったんだ!」



と安堵の顔をするものが大半とのことだった。



問題はそこからだった。



いわゆる部内の強硬派たちはそれでは納得がいかないと噛み付いてきたのだそうだ。



強硬派は部内のトップランカーが中心で部内での発言力も大きい。



LBXも競技である以上実力と結果がものをいう世界だ。



その強さに惹かれてその意見に賛同する者たちも多い。



いまは、レイカのカリスマ性が勝っており水面下での衝突(3バカたちは表向きは一応強硬派の指示で動いていた、その真の目的は別にあったが)で済んでいたが、



3バカたちが強硬派の指示を拒否しはじめ、中立を保つようになると、それをレイカからのパワーゲームの挑戦と解釈した強硬派はいわゆる冷戦を始めたとのことだった。



レイカ支持派をあらゆる手段を使い、強硬派に従わせるようになったというのだ。



日々その数は増え続けておりこのままではいつ反乱が起きても不思議ではないという状態だというのだ。



カオリ「副部長・・・申し訳ありません・・・私の力が足りず・・・」



    隣のシャワー室から嗚咽がかすかに洩れてくる。



カオリ



    突然、レイカは隣のシャワー室に入り、カオリを壁に押し付けながらその目を見ていった。



レイカ「うぬぼれないで!いまのあなたにLBX部がまとめられるわけないでしょう!」



    レイカの怒りの表情をみたカオリの顔はみるみる悲しみのものに変わった。



    が次の瞬間には驚きの表情に変わった。



    レイカが突然カオリをやさしく抱きしめ、耳元で語り始めた。



レイカ「いい・・よく聞いて・・遠山さん・・確かにいまのあなたではLBX部をまとめていくことはできないでしょう・・でもそれはいまだけの事、私がここを卒業したあとはあなたがこの部をまとめていくの・・・バトルの実力も、指導力も、私の卒業までに全部あなたに叩きこんであげる・・・うぬぼれないで・・・私はまだあなたに何も伝えてはいないのだから・・・ね?」



    レイカのカオリに向ける目はとても優しいものだった。



レイカこの件は私が全て対応する、あなたはこれ以上関わらないように・・いいわね!



そうカオリに言うと身支度をすませ、教室へ向かっていった。





カオリ「・・・・・・」



カオリは放心状態からなんとか取り直し、身支度をしながら先程去り際にレイカが言った言葉を思い出していた。





レイカ「・・・私もね・・昔、ある人の助けがあってLBX部を創立することができたの・・・



そのときの私は自分の思いを口にするだけでなんにもできないただの中学1年生だった・・・でもその人の背中をみて私もあの人に近づきたい!



あの人の隣に並びたい!



そう思ってここまでやってきたわ・・・結局・・今もその人の背中を追い掛け回してばかりだけど・・・・」



カオリ「・・・・・・」



レイカ「でも、この件は必ず私が解決する!それがあの時私に力を貸してくれた人たちへの私の答え・・・これは絶対によ!」



レイカは自分に言い聞かせるように言い残し更衣室を後にした。





カオリ「・・・・・・」



カオリはレイカに憧れていた。



その容姿だけでなく指導力、決断力、カリスマ性、すべてを兼ね備え完璧に見えた・・



・・・自分もああなれたら・・と努力は惜しまなかったつもりだ・・・



・・・でもそんなレイカさんが追いつこうとしている人がいる・・・



カオリ「レイカさんも・・・私と同じだったんだ」



そう思うとなんだか不思議と喜びがカオリの胸をいっぱいにした・・・・。





セイジは同好会室(通称プレハブ)の片付けを終え、研究塔へ向かっていた。



が昨夜の徹夜が祟ってか、歩く姿に覇気がなく夢遊病者のようだった。



セイジ(さすがに徹夜はまずかったかな・・・部屋に戻って放課後まで寝よう・・)



そんなことをボーっとした頭で考えながら歩いていると、不意に肩を叩き呼び止められた。



若い女教師「あ・・あなた3年生ね!だめでしょう!もう授業は始まっている時間でしょう!すぐに教室に戻りなさい!」



      セイジは見覚えのある顔にああ・・と思い当たり、返事を返した。



セイジ(この女性・・・確か履歴書でみた・・・新卒で今年から入った・・名前は・・・忘れた・・・)



   「あ・・その・・・ぼくは・・こっちが・・」



新卒女教師「コラ!授業をサボろうなんてだめじゃない!



たしかにうちはエスカレーター式だからその意味では3年生のあなたも受験の心配はないかもしれないけど、学校は勉強をする為だけの場所じゃないのよ!」



      女教師の言葉を聞いたセイジの目は年老いた老人のような表情で遠い目をした。



      そしてその表情の変化に気づき若干うろたえている若い教師にこう告げた・・・。



セイジ「・・・ええ・・分かっています・・本当・・・身にしみて・・・ね」



新卒女教師「・・・?・・・」



      若い女教師は戸惑いながらもセイジを教室へ戻そうと説得を続けようとしたそのとき、



      古参の国語教師の国枝が慌てた様子で息を切らせながら駆け寄ってきた。



国 枝「は・・初美先生・・か・・彼がどうかしましたか・・・ハアハア・・・」



初 美「あの・・・国枝先生・・大丈夫ですか?」



    息を切らせている定年が近い自分の祖父程の古参の教師を初美は心配そうに見ている。



国 枝「だ・・大丈夫です・・それより・・彼は・・・ハアハア」



    初美はこれまでの経緯を国枝に説明したすると・・・



国 枝「はあ・・・やっぱり・・御崎君すまなかったね・・・彼女は・・」



セイジ「・・・ええ・・分かっています・・思い出しました、現LBX部副顧問の初美 清美先生でしたね・・・新卒の・・無理もないです。」



初 美「!?」



セイジ「ちょっと徹夜明けだったのでボーっとしてましてお手数おかけしました。



これから研究塔の自室で仮眠を取ろうと思います。



それにしても・・見事に押し付けられてますね・・・まあレイカの方には、ぼくからよろしくと伝えておきますので・・それと・・もう余り無理はなさらないでくださいね・・・」



国枝先生と御崎と呼ばれた生徒の自分の頭を掻きながら話す仕種はまるで合わせ鏡をみているような・・・そんな感想を持っていると御崎と呼ばれた生徒は私に気の毒そうな顔を見せながら研究塔に向かってまたフラフラと歩いていってしまった。



初 美「?あの・・・国枝先生・・その・・・」



    私は事情が飲み込めず自分の教育担当である国枝先生に尋ねた。



    すると国枝先生は先程御崎と呼ばれた生徒を見送りながら一言・・



国 枝「ん・・・本当・・・不憫な生徒だよ・・・ほんと・・ね」



    国枝先生に促され私は理事長室のさらに奥の部屋に通された。



    ソファーに座って待っていると国枝先生が金庫の鍵をあけそこから一冊のアルバムや何かの資料らしきものを抱えて戻ってきた。



    そのアルバムは数年前のこことは別の小学校の卒業アルバムだった。



    そこには先程の御崎と呼ばれた生徒が体操着に3-A・・子供らしい笑顔で写っていた。



    ページをめくり卒業の集合写真をみるとそこには写真の隅に円で囲われた無表情で視線の冷たさが印象に残る御崎少年が写っていた。



たった数年の間にこの少年になにがあったのか・・・私はこれから聞くであろう彼の話に体を固くした。



国 枝「初美先生・・・まずはこれを・・」



    そういって国枝先生がみせたのは有名な学術雑誌で年数は数年前だった。



    内容はチンプンカンプンだったがオプティマと呼ばれる人工臓器技術に関する論文で作者の顔と名前は・・・・(日本政府要請により削除)・・・・?」



初 美「?・・・・国枝先生・・これって?」



    国枝はさらに一束の報告書を手渡し、ポツポツと静かに語り始めた・・・彼の悲劇はその明晰な頭脳にあったと・・・



    この論文を書いたのは彼が12歳・大学生のときだった・・・きっかけは彼の妹・既に故人である御崎 星美(仮名)の難病の発症だった。



    彼が3年生の時、妹の星美が病に倒れその病床で彼は妹と約束を交わした、



「お兄ちゃんが星美の病気を絶対なおしてやる!」



これがすべてのはじまりだった。



    ふつうの子供であればそれは決して叶えることができない・・妹への慰めの言葉で終わっているところだが、彼にはもって生まれた才能とそれを実現してしまう環境があった。



約束を現実のものへと変えてしまう程の・・・・



彼はそれからほぼ半年で大学卒業程度の学力を身につけ、実際に5年生のとき若干10歳でA国の有名工科大学試験に合格・単身渡Aし、ホームステイで生活した。



このときすでに複数のオプティマ関連の発明や特許を取得していた。



これには彼の叔父がアンドロイド工学の研究者であり、自宅に隣接している研究所への出入りが許されていたことが幸いしていた。



だがここから彼の悲劇ははじまる。



「史上数人目・若干10歳の少年、妹を救うために大学生に」という美談にマスコミが飛びついた。



政府が介入するまでの数ヶ月間、連日の取材攻勢で彼も彼の家族も精神的に追い詰められ疲れきっていた。



その後、研究者の叔父が、大叔父に相談し、大叔父は時の教育担当大臣・財前宗助に働きかけ、セイジのそれまでの発明や特許からその才能を重要視した政府の保護プログラムが発動し、彼と彼の家族は名前も戸籍も換えて、一切の取材活動も保護プログラムによって制限された。



だがマスコミの取材攻勢・若年で両親と離れての生活こんなものが11歳の少年の心に悪影響を及ぼさないわけがない。



そんな矢先、妹の星美があっけなく他界した。享年9歳。



妹を救えなかったという焦燥感とともに彼は休学扱いで帰国した・・・だがこのときにはすでに博士号を取得し、その卒業論文が学術誌に載り、さらに大学側からのたっての希望で籍だけではあるが大学院生になっていた。



彼の家族との平穏な暮らしが戻るかに見えたがそれはもう無理な話だった。



彼は家庭内での暴力的な行動や発作的な奇行が目立つようになった。



彼の両親はそれでも献身的に一人残った息子を見守った。



そんな日々の中、セイジの開発したオプティマ関連の技術がLBXに応用できることが分かり、彼にはその特許料が入るようになった。



それはLBXの爆発的普及に比例して莫大な額に上った。



すると、彼は両親にその財産の半分を渡し、ある全寮制の学校への入学を決めてしまった。



彼の父方の大叔父が理事長を務める私立ミソラ総合医療福祉大学病院付属中学校である。



星美を失ったばかりの両親は反対したが、大叔父とはすでに話しがついており、なにより



「もう、家族を傷つけたくないんだ・・・大好きだよ・・父さん・・・母さん・・」との言葉にそれ以上の反対はできなかった。



 彼は大叔父に渡す莫大な寄付金と引き換えにこの学園内での自由を得た。



この学園は彼にとって彼が大人になるまで、外界の悪意や好奇心から彼を守ってくれる小さな楽園・・・箱庭なのだ。



すでに海外の大学院生でもあるセイジには勉強の必要はないが、大叔父はいくつかの条件を課した、その一つがどんなジャンルでもかまわないが必ず部活に所属することであった。



彼は時折現われる企業スパイなどからオプティマ研究をカモフラージュするため、片手間にはじめたLBXを看板に据え一人で同好会を名乗った。



またその当時の同好会顧問として国枝先生の名前が載っていた。



その後どういった経緯かは不明だが、当時新入生だった現LBX部副部長レイカと知り合い、LBX部の創立に尽力した。



このころからセイジの行動に変化が起き始め、それまで散見されていた暴力的な行動や奇行がみられなくなったと報告書には書かれていた。



その原因として、対外的接触の増加に伴いその奇行や暴力的行動の抑制を自らにかけるため、その対処方法として彼が対外的なキャラクターモデルとして当時唯一接触のあった男性である、国枝 治氏の行動を真似ていると付け加えられていた。



報告書はこのレポートを作成した小児精神科医の名前で締められていた。





小児精神科医師 花見恵子



話を聞き終えた私は自分の頬に涙が伝っているのを感じた。



まだあどけなさを残したあの少年にこんな少年マンガの主人公みたいな過去があったなんて・・。



でもこんな大事な話を何で新卒の私なんかに・・という疑問にかられ国枝先生に聞いた。



初 美「あの・・・国枝先生・・こんな大事な話をなんで・・・・・」



    すると国枝先生は先程御崎と呼ばれた生徒と同じような遠い目をしながら一言・・



国 枝「実は私・・彼の親戚に当たるんですよ・・本当・・・かなり遠縁ですけど・・・・



この学園の教師になったのもお恥ずかしい話ですがそのコネでして・・・」



初 美「!・・あの・・・もしかして・・」



国 枝「ええそうです・・御崎君と私と初美先生は親戚ということになります。」



    かくゆう私もこの学園の理事長が大叔父であったコネで就職が決まったのだ・・



国 枝「ま・・理事長からも彼に関してのことを後、数年の間託すことができるように計らって欲しいと言われていましてね。」   



    つまり私がこの就職難の時代に学園の教師に成れたのは・・・彼を守る役目を引き継ぐため・・・・・



国 枝「ま・・試験は合格・・・理事長にもそう伝えておきます。



あ・・・もちろん他の先生方にはなにがあっても内緒ですからね?



もっともここでの勤続の長い先生方は気づいていて沈黙されているようですけね・・・」



そういうと分厚いファイルを国枝先生は私に手渡した。



国 枝「・・・この内容をいまここですべて覚えてください。



あなたの特技を使えば内容の把握だけなら数時間で済むでしょう。



あとこのファイルはこの部屋からの持ち出しもコピーも禁止ですから必ずここに戻してください。・・・それとこの部屋のIDカードと金庫の鍵です一つは私、一つは初美先生に。



    鍵は二つ無いとあきませんから・・・がんばってください。



 ・・・初美先生、あなたのがんばりにあの少年の未来がかかっているんですから・・」



私はかなり動揺していた。



いつの間にか話が完全に引き返せないところまで来ている。



この間大学を卒業したばかりの私にとんでもない大役が回ってきた。



たぶん私の特技・・・瞬間記名能力・・これが私が選ばれた理由のひとつだ・・・



ここで私はあの御崎少年の言葉を思い出した。





「・・・ええ・・分かっています・・本当・・・身にしみて・・・ね」



「それにしても・・見事に押し付けられてますね・・・」





あの言葉は彼の心の底からの言葉・・・・・そして彼の去り際の私に向けられた表情の意味はこれだったのか・・と納得した。



だがさっき私が流した涙にウソはないし、なんとかやってみせる!と固く心に誓った。



国 枝「あ・・・ちなみに彼の卒業までおよそ8年ほどですがそれまで1年ごとにその報酬としてこれだけいただけることになっています・・ま・・・励みにはなるでしょう・・ハハハ・・・」



私は電卓に弾かれた0の数字の多さに驚いた。



一瞬顔に笑みがこぼれそうになるがこの0の多さがまだ15歳の彼が平凡な少年として過ごすはずだった人生の一部と引き換えにしてしまったものの大きさだと気づくと私はすぐに笑えなくなった。



その様子をみて、国枝先生が、



国 枝「ん・・・やはり・・あなたを選んで正解だったようですね・・・あの子をよろしくお願いします。・・・・初美先生」



初 美「はい・・・私・・頑張ります!」



私は分厚いファイルをめくり、受験生の頃を思い出しながらその一言一句を頭の中に



刻んでいった。

LBXトロイ③

lbxトロイ三回目です。
これは足を全部作り直している途中です。
ほぼ完成が見えていた状態です。
このあとデスバレルのガンベルト作成で地獄を見ることになるのですが、
このときの私はまだ知る由もありません。

File0025 File0026
























File0027 File0040






















背面です。
一応頭部後面中央はクリアーパーツでアクリル板から作りました。
内部もちゃんと作っており透けて見えます。

File0028 File0029





















この頃になるとプラ版の扱いにもなれ、工作もさして苦にならなくなっていました。
途中写真の画像は以上で最後になります。
あとは完成品の写真だけですが、公開は、新年にでもカウントダウンとともにしてみようかと
思います。
そこまで待てばHJの読者投稿は落ちたのだとあきらめもつきますので・・・・
以上です。

デクー改② その他ジェネラルへの愛について

えー現在デクー改の製作作業再開中です。
Dscf3295 Dscf3296















じみーにヤスリ掛けし、サフを吹いて穴埋め作業の繰り返し・・・・・はあ・・疲れる・・・



が、あの完成したときの喜びを思うとなんとか少しづつでもやり遂げようと思えてくるから

不思議です。



結構でかい穴やらいろいろサフを吹いて見えてきたので最後まで気を抜かずに



がんばろうと思います。



近々3日ほどのお休みをいただけたので、気が向けば作業が進むかもしれません。



そろそろ色の検討に入らないといけないです。(調色って難しいです。)

エアブラシを使ったのはまだ10回に満たず、失敗しつつも腕を磨いています。

ちなみになんで突然デクー改の作業を再開したのかといえば・・・これです。

Dscf3298













そう先日パチ組みしたデクー系の上位機種 ジェネラルです。

この機体を好きになったのはやはりあのアニメでの活躍につきます。



アニメスタッフ気合入りすぎと思うほどアサシン相手にフィールド上を動き回る姿は

もう目を瞑るだけで浮かんできます。

以前もお話したとおりトロイとジェネラルどちらをスクラッチしようかと迷っていたほど

好きなLBXなので購入したはいいがすぐに組み立てる気にはなれず先日ようやくパチ組み

しました。(こんなにあっさりとジェネラルが自分の目の前に現われてしまうのがなんだか

なーという思いにさせられてしまったので)

やっぱりカッコイイです。

パッと見た印象では、ちょっと肩のボリューム不足と顔の立体感が不足な感じが

するので、もし改修するとすればそのあたりかなーと思います。

そんなカッコイイジェネラルを眺めているとなんだか無性にデクー熱が自分の中で高まって

行き、現在に至ります。



ま・・・作業は地味に続いていきます。



フォトSSに向けてこつこつ頑張ります。



以上です。






LBXトロイ②ダンボール戦機Wで活躍中♪のlbx主に腕が・・

LBXトロイの途中写真その②です。



これはかなり完成に近い形です。



いわゆるスクラッチHOWTO本を片手にHJなどの作例などからアイディアをもらいつつ



なんとかここまで形にしました。



コロコロ増刊号の漫画のlbxトロイを参考に細部の設定を研究し、可能な限り絵に近づくよう

努力しました。



当時は自分の力でここまで作れたことに舞い上がっていました。



トロイ①のときと比べるとプロポーションが格段に良くなっていると思います。



が、問題もかかえており、股関節部分がかなりの加重がかかり、キットのままでは支えきれな



いとわかり頭を抱えていた時期です。



File0019File0022






















したがって、このトロイにはまだ腿からすねまでの部品がまだついていない状態です。

ちなみにその後、足の部分は写真に写っている部分全部作り直しになりました・・

それが「つわものどもが夢のあと」でみせた失敗作の数々のひとつです。

今にして思えばこの失敗から直線的なパーツは模造紙での試作をするようになりました。

画像がピンボケなのはご容赦ください。なにぶん当時は自分がブログをはじめるなどとは

夢にもおもってませんでしたので・・・。



今回はこんな所で失礼します。どなたかの参考になれば幸いです。



ダンボール戦機SS⑦公開

はい、おはようございます。



ダンボール戦機SS⑦公開です。



今朝ジェネラルをパチ組みしました・・・・・かっこいい・・・・。



ちょっと机の上にデクー・デクー改・デクー軽装型・トロイなんかと並べてみる・・・・・



いい・・・すごくいい・・



デクーの系譜・・・・量産機の魅力はやはりこのバリエーションにあると感じます。



こうなるとデクーエースや砲戦型にフライトタイプも・・・はあ、人の欲望は果てしないです。



ダンボール戦機二次創作SS⑦

あたしは朝日の訪れを感じ、ベットの上で目を覚ました。



疲れもなくむしろやる気がみなぎっている感じだ。



手早くシャワーを浴び制服に着替えると不意に眠たげな声が掛った。



ミチル「ん・・・ヨ・・ウコ?・・・もう起きてるの?」



ミチルは目を擦りながらトロンとした目でヨウコをボーっと見つめている。



ヨウコ「おはよう、ミチ。ごめん・・うるさかった?」



    あたしは親友の安眠を妨害してしまったかと思ったが、続くセリフを聞いて考えを改めた。



ミチル「ヨーコ?・・・・違う・・・ヨーコがワタシより早く起きれるはずない・・・・夢ね・・・」



    寝ぼけた様子でも辛らつなセリフは相変わらず、ミチルは再び布団を被ってしまった。



ミチル「・・・・・ミ・・ミチあんたね~~。{ピキッ}・・・ま・・いっか。



先に行くよごゆっくり。」



   登校の準備を終え、あたしは昨日ピエロ達から受け取った贈り物を持って食堂へ急いだ。



一階にある大食堂ではまだ6時前だというのに料理長のマサさんが忙しそうに腕を振っていた。



ヨウコ「おはようございます、マサさん。今朝のごはんは?」



ミチル「!・・・和食の2―B・・・おかずはバイキングで・・・・早いな・・・どうした?」



マサさんは少し驚いた様子であたしを見たが、その手は休むことなく美味しい朝食を作り続けていた。



ヨウコ「やったー!あたしの好きなメニューだ!・・・えっと・・ちょっと朝練で・・・」



あたしは早速、自分で配膳を済ませ「いただきます」のあいさつとともに朝食を平らげた。



下膳を済ませると「ごちそうさま」をマサさんに伝え、寮から同好会室に向かった。



マ サ「・・・・・洗濯・・・・取り込んでおくか・・・・」



    あたしは一刻も早くこの贈り物を自分のかたちにしたい気持ちにとらわれていた。



    いつもならばミチに布団を引っぺがされ、食堂を使うのもあたしがいつも最後で遅刻ギリギリで教室に滑り込むのが毎朝の恒例となっていたが、今日は目が冴えてしまってとても寝ていられない気持ちだった。



    はやる気持ちを抑えつつも足早にあたしは同好会室に向かい、ようやく到着した。



みためは相変わらずおんぼろなプレハブ小屋そのものだったが、今のあたしにとってはかけがえのない場所だ。



ヨウコ「!電気が点いてる・・・会長・・・もうきてるの?」



   てっきり自分が一番乗りだと思っていたあたしはちょっといたずら心をだして会長をおどろかしてやろうとそっとドアを開け大きく息を吸い込み準備を整えた。



ヨウコワッ



 ? キャッ!



ヨウコ?!



あたしは予想に反した高い悲鳴に逆に驚いてしまった。



みるとそこには見覚えのある顔が頭をかかえて目をつぶり床に座り込んでいた。



悲鳴の主の顔をよくみると昨日からとなりの席になった編入組みのクラスメイトだと分かった。



名前は確か・・・月・・・じゃなくて・・・そう!ルナだ!間違いない。



と同時に内心(しまった・・)という思いと(何でこの子がここに?)という疑問が同時にわきあがってきた。



とりあえずあたしがするべきは・・・・謝ろう。



あたしはおそるおそる昨日あったばかりのクラスメイトに声を掛けた。



ヨウコ「あの・・・ごめんなさい・・・まさかこの部屋にいるのがあなただって思わなくって・・・」



    ルナは恐る恐る目を開け、ヨウコの姿を見てようやくその表情に安堵の色が浮かんだ。



ル ナ「あ!・・・砂山さん・・・・その・・・お・おはよう。



    場にそぐわない第一声にヨウコはポカーンと口を開け数秒固まってしまった。



だが気を取り直し、声を出した。



ヨウコ「そ・・その・・おはよう・・・あの・・ここってこの学校のLBX同好会の部室なんだけど・・・えと・・こんな朝早く、なんでここに?」



    ヨウコはまず自分の中にある疑問を解消しようとルナに質問をした。



するとルナは制服のポケットからゴソゴソと生徒手帳を出し、その中に挟んであった一枚



のカードをヨウコに差し出した。



ヨウコはそのカードをルナから受け取り、驚いた表情でそれを見た。



ヨウコ「これって・・・同好会の会員証(しかも正会員)!・・ってことはあなたも同好会のメンバーなの?」



ルナは床に座り込んだまま頭をコクコクと振りその言葉を肯定した。



ヨウコ(・・・同好会は入ろうと思って入れるところじゃない・・・あたしだって会長に拾ってもらったようなもんだし・・おまけに仮入会だし・・{涙}・・この子はどうして・・?)



    ヨウコが顔いっぱいに?マークを貼り付けていると目の前のクラスメイトから声が掛った。



ル ナあの・・ちょっと手伝ってもらえますか?」



ヨウコ「 ? 」



ル ナあの・・腰が抜けちゃって・・・立てないの・・・」



ヨウコ「?・・!ご・ごめんなさいぃぃ 」



ヨウコがあわてて近くのイスにルナを座らせているとガラッとドアが開き見慣れた顔が声



を掛けてきた。



セイジ「・・・あれ・・二人とも・・早いね・・って・・どうしたの?」



    セイジは周囲の状況を確認するとハッとなにかに気づいたようにすぐにルナに駆け寄った



セイジ「大丈夫か!苦しいところや違和感は?」



    セイジはルナに矢継ぎ早に質問しつつCCMを操作しどこかに連絡を入れていた。



ル ナあの・・ぜんぜん変わりないです・・大丈夫ですから・・御崎先輩」



    つながったCCMの相手にセイジは短く用件だけを伝えた。



セイジ「すぐに車椅子を持って同好会室へ!現在異常は見られないがすぐに検査に入る!」



    横でその様子を見ていたヨウコは普段のセイジからは想像できない、ただならぬ雰囲気を感じ取り、床にぺたりと座り込んでしまった。



    1分ほどで車椅子を持った恵子が到着し、同好会室に放心状態のヨウコを残して、ルナたちは敷地内に待たせていた救急車で一般区画の病院へ向かった。



    その後直ちに30分ほどの検査が行われ、問題なしとの診断が下された。



    検査の間もルナはセイジに向かってさっきのできごとを必死に訴えていた「彼女は悪くない」と。 



検査が終わり、診断が告げられると、



ル ナ「あの!・・砂山さん・・あのままじゃ・・きっと・・びっくりしてる・・だから・・」



セイジはルナの頭に手を置きながらルナにこう伝えた。



セイジ「ん・・と・・大丈夫。 彼女のことはレイカに任せてあるから・・・安心して・・ね?」



    ルナはセイジの言葉を信じ、ゆっくりと検査用のベットに身を戻した。



まだ朝6時40分を回ったばかりの同好会室に女子のすすり泣く声が響いていた。



ヨウコ「グスッ・・・ヒック・・・どうしよう・・・あの子・・死んじゃうのかな?・・・・ 」



    ヨウコは目を真っ赤に泣き腫らし、膝をかかえて床にうずくまっていた。



    いつもの分析力や洞察力も感情が上回った今の状況ではまったく発揮されずただ、頭の中を良くない想像だけがグルグルと巡っていた。



    するとヨウコの後ろから聞き覚えのある声が掛ってきた。



ヨウコが後ろを振り返るとそこには・・・



レイカ「大丈夫?、砂山さん?連絡を受けて飛んできたのだけれど・・」



    レイカの顔を見たとたんヨウコはまるで火がついたように大声で泣き出してしまった。



ヨウコ「ウワァァァァァアン・・グスッ・・・ヒック・・・どうしよ・・わた・あの子・・驚かせちゃって、・・・会ちょ・・いつもとちがくて・・・救急車・・の音して・・グスッ・・・ヒクッ・・・死んじゃ・・うのかな?・・・・あ・・あ・・あたしの・・せいで・・・グスッ・・ 」



レイカはセイジからの電話であらかじめ、状況を聞いていたため、ヨウコの混乱振りにも納得していた・・・



レイカ(無理もないわね・・・今後のことも考えるとこの子のトラウマにならないようにうまく話さないと・・・・まずは・・・)



ヨウコ「!・・・・グスッ



    レイカはヨウコを自分の胸に抱きしめるとそっと頭をなでながらヨウコが落ち着くのをまった。



    しばらくするとヨウコは落ち着きを取り戻し、ようやく冷静に話ができる状態になった。



ヨウコ「グスッ・・・あのヒック・・・レイカさん・・ごめんなさい・・ 」



レイカ「大丈夫よ・・いい・・・砂山さん落ち着いて聞いてね。



いまセイジから連絡があって、ルナちゃんの検査の結果は異常なしとのことよ。



いきなりのことが多くておどろいたのね・・・無理もないわ・・・



まずどこからはなそうかしらね・・・・」



    レイカはオプティマの件を伏せながらルナの病状を説明した。



    また本来、昨日の時点でクラスメイト全員に伝えられるべきルナの病状とその対応が学校側と病院側の連絡の不備で伝わっていなかった事、またセイジもルナの同好会入会の件を急ぐこともないと考え、ヨウコには伝えておらず、「早朝に同好会室に見知らぬものが出入



りしていれば警戒するのも無理はない」とセイジから謝罪の言葉があったとヨウコに説明した。



ヨウコ「グスッ・・・でも・・あの子・おどろかせちゃったのあたしだし・・・ヒック・・。 」



レイカ「・・・・・そうね・・・では、いまからルナちゃんに謝りに行きましょうか。



彼女は授業開始まで、校内の保健室にいてそこから登校するそうよ。



授業開始まで、まだ一時間以上あるわ。



まずは寮に戻ってその顔をなんとかしましょう。



あまりひどい顔だと今度はルナさんの方も気にして泣き出してしまうわ・・・ね?」



ヨウコ「・・はい!・・レイカさん!・・ぐすっ



    あたしは自分の泣き腫らした顔をなんとかするため、レイカさんに付き添われて1年生が暮らす自分の女子寮へ戻った。



    その朝、1年生の暮らす女子寮はちょっとしたパニック状態に陥った。



    寝癖頭にパジャマ姿で歩くものが多く目立つ、朝の1年生女子寮に突如として校内の女子生徒誰もが憧れるお姉さま「レイカ様」がなんの前触れもなく現われたのだ。



    はじめはまだ自分が寝ぼけているのかと周りのものと顔を見合わせたり、ほっぺをつねりあったりしていたが、それが現実とわかると彼女達の表情は恍惚から一斉に青ざめたものへと変わった。



自分達の女子としてあまりにだらしない格好に気づき、悲鳴をあげながらあわてて自室へ駆け戻る者が続出し、その声を聞いて部屋から顔を出したものがレイカの姿を見て、同じように部屋へ引っ込むという事が繰り返され、しばらくするといつも慌ただしい朝の女子寮は一転して不自然なまでの静寂につつまれた。



ヨウコ(・・・あ~あ・・・みんな・・・ごめん・・・



    あたしは心の中で1年生女子寮の全員に心から同情と謝罪をした。



    あたしは自室に着くと緊張の面持ちでレイカさんを部屋へ通した。



    この腫れ上がった顔をなんとかするために一度シャワーを浴びることにした。



    シャワーを浴びているとドアの外からレイカさんの声が掛った。



レイカ「今朝は起き抜けに急に呼び出されてしまって、まだシャワーを浴びてないの・・・一緒に使わせてもらっていいかしら?」



・・・それからのあたしの記憶は途切れ途切れでなんだかハッキリとしない・・・・



・・・・・ただ・・・「いろいろすごかった」・・・それだけが頭の中に残っていた。



     ・・そういえば途中ミチがベットからむっくりと起き出し、、寝起きの状態でイスに腰掛けて髪を乾かすレイカさんの姿を見て「・・・ワタシ・・・まだ夢の中みたいね・・・」といって再び横になってしまったが気にしないことにした。



身支度も何とか整いレイカさんがあたしの顔を見ながら、



レイカ「うん・・・これならもう大丈夫ね。さあ、保健室へ向かいましょう。」



あたしはレイカさんに促されるようにルームメイトの寝息の聞こえる自室をあとにした。



女子寮から地続きの校舎へ入り、保健室のドアの前に到着したところでレイカさんがノックした。



すると、中で待っていた会長がでてきてレイカさんと何事かを話し、廊下で待つあたしのところへ二人でやってきた。



セイジ「あ・・砂山さん、今朝は驚かせてしまってごめん。



ぼくが昨日のうちにキチンとキミに説明をしておけばよかったんだが・・・なかでルナち



ゃんが待ってるから話してくるといいよ・・・ね。



あたしはためらいながらもそっとドアを開けると、ベットの脇で登校の準備をしている彼女とお互いの目が合った。



ルナ+ヨウコ「あの・・・」「あの・・・」



        お互いが同時に互いを呼び合い、次の言葉を出すタイミングがうまくつかめない。



ルナ+ヨウコ「・・・・・・・・」「・・・・・・・・」



        意を決して次の言葉を口にした。



ルナ+ヨウコ「ごめんなさい!」「ごめんなさい!」



ルナ+ヨウコ「・・・・・・・・プッ」「・・・・・・・・プッ」



ル ナ「・・フフフ・・」



ヨウコ「・・アハハ・・」



ル ナ「・・・あのわたし・・ルナです。よろしくお願いします。」



ヨウコ「・・・ヨウコ・・砂山ヨウコよろしく。」



二人はどちらともなく握手を交わしていた。



ここであたし達の後ろから会長の声がかかった。



セイジ「あ・・その・・一件落着で・・・いい・・みたいだね・・いや・・よかったよかった・・」



保健室を出ようとする会長の肩にレイカさんがそっと手を置きながらこういった。



レイカ「ええ・・これで一安心ね(にっこり)・・・と・こ・ろ・で・セ・イ・ジ{怒}!



   突然レイカさんの手に力がこもり会長の肩をがっちりと鷲掴みにした。



ルナ+ヨウコ「 ! 



       そのとき、部屋の空気が一瞬でレイカさんの怒気に包まれた・・・がレイカさんの表情はニッコリと満面の笑顔のままだ・・・怖い・・・・。



       レイカさんの後ろに怒り狂ったライオンの姿が見えた気がした。



横にいる会長を見ると、肩をつかまれたままレイカさんに背を向け硬直し、体中からいやな脂汗を流している。



あたしはとなりで金縛りにあったように動けなくなっているルナさんの手を取り、静かに保健室を出てそっとドアを閉めた。



無言で彼女の手を引きながら教室に向かって廊下を歩いていると遠ざかる保健室から会長の悲鳴らしき声と激しい物音が聞こえてきたがあたしは気にしないことに決めた。



となりでルナさんがチラチラと後ろを振り返っていたが、あたしは彼女の目を見て、軽く首を横に振ると、彼女は黙って俯いたまま教室に向かい始めた。



あたしたちは心の中で静かに合掌をした。



       その後、教室についたヨウコたちはクラスの女子の数が少ないことに気が付いた。



       ルナは不思議そうな顔をして首を傾げていたが、ヨウコは顔を少しひきつらせていた。



       その後担任教師が教壇に立ちクラスの生徒の少なさに首を傾げていると、ホームルーム開始のチャイムがなってから1年の各教室に多数の女子生徒が大挙して教室に駆け込んできた。



担任教師は遅刻をした女生徒たちの余りの多さに彼女達に尋ねた。



教 師「?・・・貴方達・・・いったい何があったの?」



遅れた女生徒達「「「「「「・・・・・・・・・・・」」」」」」」



       女生徒達はお互いに伏目がちに目を合わせていたが結局最後まで無言を貫いていた。



       だが、その女生徒たち全員が全員ともいやにしっかりと整った身なりをしていた。



       結局理由はわからずじまいだったが数が多すぎることもあり彼女達は遅刻扱いにはならな



かった。



ホームルームでは担任から今月の行事予定などに加え、ルナに関する病状の説明(心臓の病気ということになっている)がされ彼女には無理をさせないようにと注意が促された。またルナ本人からもクラスメイト全員に今後かけるであろう迷惑に対して謝罪と協力のお願いがされ、それは暖かく迎えられた。



       ・・・ホームルームが終わりに差し掛かったころ影守ミチルが息を切らせながら寝癖頭で教室に現われた。



       教師から後で生徒指導室に来るよう申し渡されたミチルはしょげた様子で自分の席に着席した。



ヨウコ(・・・・ごめん・・・ミチ・・・すっかり忘れてた・・・)



    ヨウコは昼の学食でミチルとルナに謝罪の意味もかねてケーキをおごろうと心ひそかに決めた。



授業は滞りなく進み昼休みになった。



ヨウコは今朝の一件で迷惑をかけたルナと遅刻の件で、担任からお叱りを受けしょげ返っているミチルを誘って食堂へ向かった。



食事をしながらヨウコはルナとミチルにお互いを紹介し、今朝の遅刻の原因を「レイカさんがワタシの部屋にいる夢を見たから」などと話すミチルの愚痴を聞き、ヨウコは若干顔を引きつらせながら、へ・へー そ・そーなんだーなどと上擦った声で合い槌を打っていた。



ヨウコは今朝のお詫びといって二人に食堂で一番高いケーキをご馳走した。



三人でケーキを食べながら会話は弾み、ミチルも元気を取り戻したようだった。



午後の授業が終わり、放課後になったところであたしはルナさんと同好会室に向かった。



同好会室では会長がパソコンに向かって複雑な記号の羅列を入力していた。



ヨウコ「会長、今来ました。」



ル ナ「こんにちは御崎先輩。今朝はありがとうございました。」



セイジ「あ・・・二人とも来たね・・・ま・・とりあえず座ってよ・・」



ルナ+ヨウコ「 ! 



       振り返った会長は顔中に生々しい引っかき傷と絆創膏を貼り付けていた。



あたしたちはあえてその件には触れず、会長に促されるままイスに座った。



セイジ「んー・・ま・・・今朝はいろいろあったけどあらためて紹介するよ。」



   それから会長はルナさんの入会までのいきさつについて詳しく説明してくれた。



   ルナさんはLBX部の入部を希望していたが、LBX部では体力づくりや反射神経を鍛えるためのトレーニングも毎日行っていて、病気のこともあり、それらについていくのは体力的にも難しく、入部を断念せざる負えなかったが、その実力を惜しいと感じたレイカさんが、LBX部副部長として、会長に紹介し見事入会試験をパスして入会になったとの事だった。



ヨウコ「あの・・・入会試験って・・・もしかして・・・」



   ヨウコはいやな記憶を思い出していた。



セイジ「そ・・・君が見事、赤点をとったあの入会試験だよ・・ちなみに彼女は95点だったんだ・・・」



ヨウコ・・95・・」



   あたしは隣に座っているクラスメイトと自分のおつむの方の実力の違いを思い知り、なんだか情けなくなってきた。



   お情けでこの同好会にいるあたしと違い、ルナさんは実力でこの同好会に入会したのだ。



   あの思い出しただけで頭が痛くなりそうな難しい試験を?!しかも95点!?はは・・涙も出ないや・・・



   ちなみにあたしたちが受けたペーパーテストはLBX関連の歴史・各コアフレームについての多岐にわたる問題、各武器・防具の特徴、etc・・・果てはオリジナル必殺ファンクションのプログラミングなんてのまであった。・・・(普通、中学生にそんな問題出すか!?)



・・・でもそれをルナさんは95点!・・・なんでそんなことまでできるのかと不思議に思い、本人に尋ねた。   



ル ナ「あの・・あたしのおねえちゃん、タイニーオービットの研究開発室に勤めてるの・・・



それで簡単なLBXプログラミングの仕方とか習って・・・あとは自分で勉強して・・・。」



ヨウコ「へー・・そ・そ~なんだ~・・す・すごいねー・・・。」



あたしは聞くんじゃなかったと激しく後悔した。



セイジ「あ・・そういえばこの荷物・・・キミのかな・・・砂山さん?」



会長はあたしの前にあのピエロたちからの贈り物を差し出した。



ヨウコ「あ!すっかり忘れてた・・そうです!あたしのです。」



    あたしは箱を開けて中身を確認した。すると会長がその中身を見てこう言った。



セイジ「・・全部最新式だね・・・これは・・・すごいな・・」



    あたしは昨日までのピエロたちとの一件を含めて会長達にすべてを説明した。



セイジ「・・なるほど・・・これは大切に使わせてもらわないとね」



ヨウコ「はい!」



セイジ「・・・ん・・それじゃ・・本日の同好会の練習メニューはLBXの組み立てと調整だね。」



   それからあたしは会長とルナさんに手伝ってもらいながら、この大切な贈り物を使い丁寧にクノイチを修復し、カスタマイズをしていった。



   それから2時間ほどであたしの新しいクノイチは完成した。



   早速同好会室そなえつけのバトルフィールドにクノイチを躍らせた。



ステージ 草原



ヨウコ「踊って!クノイチ!使用LBX クノイチ(新素材使用) 機体色オレンジ+レッド



装備 陽朱刀ヒナタ SGハイバースト×2





ヨウコ「さあーて!それでは早速!走れ!クノイチ」



    強化ダンボールの草原を赤い風が駆け抜けていく。



    赤い風は遮る物ない草原を縦横無尽に駆けめぐる。草原に一筋の炎が走っていくかのごとく



ヨウコ「すごい!加速もトップスピードも今までと段違い!思った通りに動いてくれる!お次は!」



    新しい武器を構えたクノイチは草原に立てられた練習用のダミーLBXに向かって攻撃を仕掛けた。



    刃渡りが小さい小太刀型の陽朱刀ヒナタは強化ダンボールでできたダミーLBXをその一撃でいともたやすく真っ二つにした。 



ヨウコ「すごい切れ味!これ本当に小太刀なの!?じゃあ次はこっちね!」



    クノイチは武器を持ち替え両手に2丁の銃を構えた。



    狙いを定めたクノイチの銃口からSGハイバーストが交互に火を噴いた。



    ダミーLBXは着弾と同時にその形を一瞬で塵へと変えた。



ヨウコ「すごい威力!いままでの攻撃力不足もこれで解決ね!」



    ヨウ子はまさに有頂天だった。



最新型の装備品を纏ったクノイチのスペックは市販品としてはいま最高に近い状態だった。



    ピエロたちの思いの詰まったLBXが自分の予想以上の動きを魅せたことがヨウコの高揚感をより一層掻き立てていた。



    だが、このあとヨウコは自分の浅はかさを再び思い知ることになる。



セイジ「うん・・悪くないね・・・そのクノイチ・・まだまだ調整は必要だろうけど・・。



それじゃせっかくだから調整もかねてルナちゃんとバトルして見ない?」



    セイジの提案にヨウコはそれを快諾した。



    先程のウォーミングアップで見た性能を早く実戦で確かめてみたいという思いに駆られていた。



ル ナ「あの・・砂山さん、よろしくお願いします。」



ヨウコ「うん!よろしく、ルナさん。」



ルール  ゼネラルレギュレーション



ステージ 草原



アイテム使用不可



準備が整いそれぞれのLBXがフィールドに投下される。



ヨウコ「踊って!クノイチ!使用LBX クノイチ(新素材使用) 機体色オレンジ+レッド



装備 陽朱刀ヒナタ SGハイバースト×2



   ここで突然会長がルナさんを呼びとめ、LBX用の武器を手渡した。



   ルナさんはそれを自分のLBXに装備し終えるとフィールドにLBXを投下した。



ル ナ・・・ナイトメア・・



装備 ラバークレセントムーン 機体色赤



ヨウコ・・!ナイトメア!)



    ヨウコは昨日のバトルに突如現われ、消えた黒い幽霊を思い出した。



    そして、昨日の黒い幽霊のプレイヤーの正体は彼女なのでは?という疑念が頭をよぎった。



ヨウコ(いけない・・今はバトルに集中!



バトルスタート



   ストライダーフレーム同士のバトルらしくまずは互いに加速を始め、一直線に相手に向かっていく。



初撃はクノイチの陽朱刀ヒナタからだった、スピードに乗りその勢いを借りたまますれ違いざまにダメージを与えることを繰り返すヒットアンドアウェイだ。



   だがかまいたちのように繰り出されるクノイチの攻撃をナイトメアは軽くクレセントムーンを合わせてかわしていく。



   ヨウコのクノイチは武器を繰り出すタイミングが若干ずれているようだった。



セイジ「・・・・砂山さん、LBXのスペックが上がってるんだ、クノイチの動きを良く見てCCM操作と攻撃のタイミングを掴むんだよ。」



   ヨウコは攻撃を10回、20回と繰り返す内、そのタイミングを掴んだようだった。



セイジ「・・・・うん・・大体いいんじゃないかな・・・。



    それじゃ今度は銃の方いってみようか?」



 セイジに促されるようにクノイチの武器を銃に持ち替え攻撃をはじめる。



 ナイトメアは高速移動でそれを巧みにかわし続けていた。



セイジ「・・・・照準が右上にずれてる感じだね・・・ちょっと今直してみてくれる?」



    当然バトルは一時中断。



ヨウコは言われるままにCCMで照準設定を直し、試し撃ちをする作業を繰り返し、納得の行く照準精度をようやく出せた。



    セイジの合図で再びバトル再開。



先程と同様に攻撃をはじめると、ナイトメアに当たらないまでも確実に接近を阻めるようになった。



セイジ「・・・うん・・・もう大体いいみたいだね・・それじゃそろそろ本番に行こうか?」



    クノイチはGSハイバーストの銃撃でナイトメアの接近を阻みつつ徐々に距離を詰め、攻撃のタイミングを図っていた。



    銃撃で跳ね上がった石を踏み、一瞬ナイトメアのバランスが崩れた。



ヨウコ(今だ!



    クノイチは銃で牽制をしつつ、一瞬で距離を詰め、武器を持ち替えナイトメアに一撃を与えようと無駄のない動きで攻撃を繰り出した。



ヨウコ(当たった!・・!?



    クノイチの攻撃は空しく空を切っていた。



    ナイトメアはその攻撃を紙一重でかわし、すばやくクノイチと距離をとった。



    その後は10分程の攻防が続いた。そんな中、ヨウコは先程とは違った高揚感を得ていた。



ヨウコ(なんだか・・すごく楽しい!



    ヨウコはまるで自分と同レベルのライバルと接戦を演じているような、お互いの実力が伯仲し、戦いながら、お互いを高めあっているような不思議な感覚を覚えていた。



ヨウコ(この子ともっと戦っていたい!もっと!もっと!



    ヨウコはバトルを心から楽しんでいた。



ふとルナのほう見ると楽しそうな笑顔が見えた。きっと彼女も同じ気持ちなんだと思うと、その高揚感は最高潮に達した。



    だがその高揚感はその上昇具合に比例してこのあと自分を苦しめることになった。



セイジ「・・・コラ。」



    突然会長がゲンコツを作りルナさんの頭を軽くポカリと叩いた。



ヨウコ(!?何で止めるの?こんなに楽しいのに!この子ともっと戦っていたいのに。



ル ナ「ご・・ごめんなさい御崎先輩・・・だって・・・楽しくって・・」



ヨウコ(!?何であやまるの?楽しくていいじゃない!



セイジ「・・・ぼくとの約束・・忘れてないね?・・今は部活中だよ・・けじめはキチンと・・ね?



    それにそういうバトルは同じ会員に対して失礼にあたるよ・・いいね?」



ヨウコ(けじめって?



ル ナ「・・・・わかりました。 



・・砂山さん・・それじゃ・・これから攻撃するから・・それと・・ごめんなさい。」



ヨウコ(ごめん?・・何で・・・っ!!



ドガッ



    次の瞬間クノイチはナイトメアの一撃を受け空中に吹っ飛ばされた。



ヨウコ(え?・・今!何っ!



    ヨウコの混乱をよそに体制を立て直す間も無く次の一撃がクノイチを襲った。



今度は下からそして上空からと避ける余地もない連続攻撃だった。



ヨウコ「あ・・・あ・・」



    クノイチは上空での一撃を受け、地面に叩きつけられた。



ヨウコクノイチ!



    ヨウコは思わず叫んでいた。そして今までの高揚感が一気に醒め、足が震えるような恐怖を感じていた。



そして同時にヨウコは持ち前の分析力と洞察力でいまに至る状況を一瞬で分析し自分の置かれている立場を再認識した。



そして自分の滑稽なまでの勘違いを嫌というほど思い知った。



あたしは彼女とバトルを・・



ヨウコ(・・・バトルをしてたんじゃなくて・・・・バトルをしてもらっていたのか・・・・



まるで姉が年の離れた妹をあやすように・・・



そしてセイジがルナをたしなめるように言った「同じ会員に対して失礼にあたるよ・・」という言葉がそれを完全に裏付けていた。



    ヨウコはその天性の分析力をフル回転させ、状況の打開策を探った。



ヨウコ(ルナさんの実力は・・・少なくともあの黒い幽霊と同格かそれ以上。



今までの会長とルナさんの発言から彼女はまだ本気を出していない。



もしあたしに勝機があったとすればさっきまでのバトルの間だけ・・・



この試合に勝てないとしたらあたしにできることって・・・・・)



フィールドに横たわっているクノイチを見てヨウコはその贈り物の主達のことを想った



ヨウコ!!・・・。)                                                                                                   



セイジ「・・・うん・・いい顔になった・・これからが本番だね。」



ヨウコの表情が先程までとはうって変わり、好敵手を相手にする顔から挑戦者のものへと変わっていった。



突然、ヨウコがルナの方を向き、その目を見ながら背筋を伸ばして一礼をした。



ル ナ!!・・・・・・・・。)



ヨウコのその行動を見たルナの表情も、ためらいがちなものから一瞬で挑戦を受ける王者のものへと変わった。



セイジ(!・・・ルナちゃんもいい顔になった・・これは・・期待以上の効果だ・・)









LBX部員達「副部長!お疲れ様でした!」



レイカ「みんなお疲れ様。



2年生は新入生に後片付けの仕方を教えておいてください、それでは解散!」



レイカの号令で校舎の隅に立てられた柔道場を改装したLBX部の部室から大勢の部員達が帰宅をはじめた。



部員数総勢80名近くになるこのLBX部の歴史はまだ浅く、まだやっと2年を過ぎたところだ。



だが、その部員数は学校のどの部活よりも多く、最大の人数を誇っていた。



レイカはロッカールームで帰宅の準備が整うと、ドアを開けようとしたところで自分を呼び止める声に後ろを振り返った。



 ? 「副部長・・・また同好会の所にお出かけですか?」



声を掛けてきたのは2年生の遠山 カオリだった。



実力・指導力なども優れており、レイカも自分の卒業後は彼女を次期部長にと考えている。



真面目で実直だが少々潔癖なところがあり、融通が利かないところが玉にキズだ



レイカ「遠山さん、お疲れ様。 ええ、これから一度寮に帰ってからよってみるつもりよ。」



カオリは不快な様子を隠すことなく、ハッキリとレイカに向かって言った。



カオリ「副部長!もう少しご自分の立場をお考えになってください。



新入生も入ってきて大切な時期です!



それを今、選手権出場を賭けて争っている者の集まりにこのLBX部の代表が出入りしているなんて、下級生になんて説明すればいいんですか!」



    レイカはカオリの言葉を頼もしく聞いていた。



    正直この校内で自分に向かってここまでハッキリと物を言える人間は教師を除けば片手で足りるほどしかいない。



    おそらくカオリのこの意見は現在LBX部に在籍し、その事情を知っているものならばみな一度は疑問に思っていることだろうとレイカは知っていた。



 だが誰一人として自分にそれを面と向かって意見してきたものはいなかった。



    みなレイカが怖いのだ。



正確にはレイカの持っているこの校内におけるカリスマ性がだ。



レイカを敵に回すということは、ほぼイコールで学校中の生徒を敵に回すことになってしまう。



普通のものならばたとえ疑問に思っても口には出さずに沈黙を貫くところだが、このカオリは違った。



たとえ相手が上級生であっても筋が通らないことは納得のいくまで話し合い、互いの意見を戦わせることをいとわない気骨があった。



レイカはカオリのそんな所を高く評価していた。



レイカ「・・・遠山さん、あなたの意見はもっともだと思うわ・・・」



カオリ「でしたら!・・」



レイカ「でも、私は同好会室に行くのをやめるつもりはないわ・・・・・事情は話せないけど・・・そうね・・・選手権前までには部員全員に事情を説明するわ。



・・・いまはこれではだめかしら・・・?」



    レイカはカオリの目を真っ直ぐに見つめて言った。



カオリ「・・・・・・・。」



「・・・わかりました・・今のお話、他の部員に伝えても・・」



レイカ「!・・・・・・ええ、かまわないわ。」



レイカはカオリの言葉から彼女の置かれている立場と事情を察して、去り際にこうカオリに告げた。



レイカ「遠山さんごめんなさい・・・あなたにばかり貧乏くじを引かせてしまって・・いつもありがとう・・」



レイカはロッカールームのドアを閉め、身支度を整えるため寮に向かって歩き出した。



    ロッカールームには女神を見送ったカオリが、ひとりごとをつぶやいていた。



カオリ(ポッ)・・・・・・・かっこいい・・・。」







    セイジの研究室は今、室温の上昇が激しかった。



恵 子「・・・・・・・・・・・・遅い!{怒}



    恵子は自分の背後を怒りの炎で揺らめかせながらゆっくりと席を立ち、研究室を後にした。









同好会室ではヨウコの挑戦が続いていた。



ナイトメアは容赦なく組みあがったばかりのクノイチを攻撃していたが、クノイチはブレイクオーバーすることなく何度もたちあがって挑戦を繰り返した。



ヨウコはナイトメアの武器が通常のものではなく、練習用のラバー製のものであることに



気づいていた。



通常の武器であったなら、文字通りの瞬殺で終わってしまうことがわかっていたセイジの配慮だった。



ヨウコ(もしラバー製の武器じゃなかったら・・・なんて強さなの!



しかも必殺ファンクションもつかっていない・・・つかわないでいてくれてるのか・・



     ・・強さの底が見えない・・これが今のルナさんとあたしの実力の差・・・・・・



せめて・・せめて・・一太刀だけでも!)



ヨウコの思いも空しくナイトメアの攻撃を避けることも弾くこともできず、サンドバック状態だった。



時折反撃をこころみるも太刀は空を切り、銃撃は狙いをつける前に銃身ごと弾き飛ばされた。



レイカ「がんばっているわね・・・どう?セイジ」



身支度を終えたレイカが同好会室に入ってきた。



セイジ「・・ま・・見ての通りだよ・・・」



レイカ「・・・・ここまでとはね・・・まあ・・あの子に負けた私が言えたことではなかったわね・・・」



セイジ「・・よくいうよ・・・あんな見た目ばかりの無駄なカスタマイズしておいて・・・



あれの本当の姿ならいいところまでいけたんじゃないのかい?」



レイカ「!・・・セ・イ・ジ・・・今度その話しをしたら・・絆創膏じゃすまないわよ!」



セイジ「・・わ・・わかったよ・・・・・はあ・・・もったいないな・・・・・」



レイカぜったい嫌よ!・・・あんな姿・・・ブツブツ・・」



セイジ「・・・・・・・・もったいない。」



二人が会話をしている最中、クノイチの動きに変化が起こり始めた。



ナイトメアの攻撃を5回に1回ほどだが受け止め始めたのだ。



これまでは文字通り手も足もでない状態だったが、少しづつではあるが、ヨウコはナイトメアの動きを見切りはじめたのだ。



ル ナ(・・・・・・・・っ!・・・。)



ナイトメアが一旦距離をとり加速をつけながら再びクノイチに向かい始めた。



ヨウコ(なんとか攻撃が見えるようになってきた・・・・攻撃力はこちらの武器の方が上・・・なりふりかまっていられない!・・・次にナイトメアが来たら足に抱きついてでも動きを止める!)



クノイチがナイトメアを迎え撃とうと身構えていると目の前でありえないことが起こった!



ヨウコ「ウソ・・でしょ・・・そんな・・」



レイカ「!・・・すごい」



セイジ「・・・」 



   ルナのナイトメアが3体になったのだ!



カスタマイズを重ねたLBXの超高速移動と神業のようなCCMコントロールから生み出される華麗な美技がヨウコの前で繰り広げられていた。



ルナはヨウコの先程の一礼で一切の油断もためらいもなく、ヨウコの成長の一端をみると



それ以上の技で応じた。



それがヨウコに今の自分ができることと悟ったのだ。



ル ナ(・・これが今のわたしの全力・・・決める!)



ナイトメアたちはクノイチに向かい一斉にその特徴的な鎌首を振り上げた!



ヨウコ(・・・・・・・負けたくない!)



    その瞬間ヨウコは確信した。



そこだ!



クノイチは3体のナイトメアの内、1体に向かい突進し陽朱刀ヒナタを突き出した。



シュッ



クノイチの攻撃はナイトメア本体の肩を掠った。



ル ナ!!



セイジ レイカ「「」」



ル ナ「・・っ必殺ファンクション



アタックファンクション クレセントハーケン



ルナのナイトメアが刃先にエネルギーをため、まるで三日月のような光の刃で鎌を振うようにクノイチをを攻撃した。



クノイチは光の刃をまともに受け、同時に淡い光につつまれ光がパッとはじけた・・



BREAKOVER



ヨウコ「・・・・・・・・・まけた。」



ル ナ「・・・っ!ご・・ごめんなさい!思わず必殺技つかっちゃった・・」



セイジ レイカ「「・・・・・」」



    後ろで拍手の音が聞こえ、振り返ると御崎先輩とレイカさんが笑顔でわたしたちに向かっ



    て



拍手をしていた。



レイカ「二人とも素晴らしいバトルだったわ。」



セイジ「砂山さん・・がんばったね・・ルナちゃんに必殺ファンクションまで使わせるとはおもわなかった・・・」



ヨウコ「・・・はい・・ありがとうございます、会長。」



    実力の差は歴然だとしてもやはり負けは負け・・・ヨウコは少し元気なく答えた。



レイカ「・・・・そんなに落ち込まないで砂山さん、あなたが落ち込むと彼女に必殺技も使わせずに負けてしまった私の立場がないわ・・・ね?」



ヨウコ! え・・・ルナさんってレイカさんにも勝ってたの?」



    ヨウコは驚愕といった表情でルナに尋ねた。



ル ナ「う・・うん一応・・でもあのときのレイカさん・・・きっと冷静じゃなかったし・・・それに・・・あの・・・・・・・レイカさん聞いてもいいですか?」



    ルナは昨日のレイカとのバトルから疑問に感じていたことを訊ねることにした。



レイカ「なにかしら?ルナさん?」



ル ナ「レイカさんのLBXとレイカさんのCCM捌き・・・それだけじゃなくて・・なんていうか・・・バラバラな気がするんですけど・・・まるで・・・全然別のLBXを操作しているような・・・あの・・もしかして・・レイカさんの使ってるLBXってホントは別にあるんじゃないんですか?」



レイカ



    レイカは驚愕していた。



たったあの一戦でそこまで見抜けるものなのかと・・。



すると横にいたセイジが笑いを堪えながらルナに話し始めた。



セイジ「・・クク・・ルナちゃん・・よく見てる・・・さすがだね。{笑}」



ル ナ「!やっぱり・・でもどうして?・・・たぶん・・そのLBXでならわたしより強いのに・・」



レイカ「・・・・・・」



セイジ「・・コラ・・・謙遜も余り過ぎるとイヤミになるよ・・・でもまあ、確かにぼくの見立てでもあれならかなりいい勝負になるんじゃないかな?・・ね!レイカ?」



レイカ「・・・・・・」



    レイカは苦虫を噛み潰したような表情で視線を横に逸らしていた。



ヨウコ(はあ・・・なんか・・雲の上の会話だ・・・レイカさんのクイーンカスタムって言ったら校内でも間違いなくトップレベルのLBXなのに・・・それが・・・本気を出してないって・・・



    レイカさんといい、ルナさんといい、一体どんだけつよいのよ~・・・はあ・・{滝涙})



ル ナ「あの・・・いつか本気のレイカさんとバトルしてみたいです。・・・だめですか?」



    レイカは本気で困っていた。



この小さな恩人の頼みとあらば聞かないわけにはいかない・・・でも・・・あれを使うのだけはなんとしても避けたいと考えていた。



    すると目をキラキラさせながら自分を見ていたルナの表情が一瞬で青ざめたものに変わった。隣にいたヨウコも同様である。次の瞬間!



「「ゴチッ!!」」



セイジとレイカの頭部に熱を帯びた大鉈が2本振り下ろされていた。



   そこにはメガネを曇らせ怒り心頭の表情で同好会の面々を睨む恵子の姿があった。



   クノイチの組み上げとバトルに夢中になるあまり、セイジたちはルナのデータ採取のことをすっかり忘れていたのだ。



    恵子はルナの襟を掴むと研究塔に向かってドシドシと歩き出した。



   ルナはヨウコに手を振りながら若干引きつった表情でプレハブを後にした。



   ヨウコはその様子を見て親猫にくわえられた子猫を連想した。

ダンボール戦機SS⑥公開です。

 というわけでダンボール戦機SS⑥公開です。



こつこつと書き溜めて少しづつ公開というこのスタイルができてきました。



まあバトルもちょくちょく挟みつつあいも変わらず中二病全開でまいります。



ジオラマの製作も順調に進んでおり、フォトSS完成にむけて一歩ずつゆっくりではありますが



確実に進んでいます。



SSについては加筆修正の上、フォトSSとして改めて公開するつもりです。



そのときはこのプロトタイプのSSは削除する可能性が高いです。



(あちこちミスも多いですし設定の変更の都合でセリフの変化もあるので・・・)



楽しんでくれている人がいるのかはわかりませんがほそぼそとがんばります。



キャラの設定画が書きたいなーと思う今日この頃ですが絵心のない自分にかけるのか・・・



以上です。



ダンボール戦機二次創作SS⑥

砂山ヨウコは生徒指導室から自室のある女子寮へ向けトボトボと歩いていた。



ラウンジで興奮状態のヨウコは生徒指導室に連れて行かれ事情を聞かれたあと、先生から今までコッテリと教育的指導を受けていたのだ。



辺りは日も暮れすっかり暗くなっていた。





ヨウコ(はあ~・・・・・さいあくだ~。あれから1時間ぶっとうしでお説教だもんな~・・。



 ふう~・・・・で・も・♪ 今日はそれを差し引いてもいい日だった~♪(ニヤニヤ))



 生徒指導教員の一時間近くの努力を一瞬で無にするような締まりのない顔をしながら家路を歩



いているヨウコを見つめる赤い二つの瞳があった。



キラーガトリングやメガトンハンマーを装備したデクー2体。



うち1体は監視型と呼ばれるセンサー系を強化したLBXだ。



闇夜にまぎれる為かそのボディと装備はデザイン性を無視し、頭部の赤いメインカメラ以外は光沢のない、黒一色に統一され、このLBXがこれから行われる行為のためだけに作られたことがわかる。



この無個性な冷たい機械達は屋根の上からじっと機会を窺っていた。



ヨウコが寮への近道をしようと路地裏へ入ったところでデクーたちはヨウコのキャリーBOXに狙いを定め踊り掛ろうとした瞬間、突然二つの火花が小さく散り、デクーたちは音もなく動かなくなった。



淡い燐光とともにその機能を停止し、ついでその首が「カラン」と小さな音を二つ立てて屋根に転がった。



 少し離れた場所でCCMからのブレイクオーバー警告音が二つ鳴り響き、二つの人影が音もなくその場を立ち去った。



 その様子をドレスアップパーツのゴーグル越しに暗視モードの赤い相貌が見つめていた。



そして赤い相貌をもつ小さな人影は、ヨウコが寮の玄関へ入っていくのを確認したところで音もなく闇夜に消えていった。





黒い幽霊のように・・・・・・。











レイカは自室備え付けの手狭な浴槽の中に顔を半分まで浸し今日一日の出来事を思い返していた。





レイカ(はあ・・・・・もう・・・さいあく・・・・・なにやってんだろ・・・私・・・





・・・・私が研究室に着くなり、あいつったらいきなり・・・)





もう・・・この部屋へは来ないでくれ・・・それとIDも置いていってほしい。





     ・・・・あれじゃあ誰だって混乱するわよ!



二年以上出入りしていたのよ! それを理由も言わずいきなりなんて・・・・・・・・・・・



・・・・・・・・・ちょっと考えればわかること・・・・か・・・・・。



・・・あいつがなにか言い出すときには何時だってちゃんとした理由があった・・・・・ 



・・でもあの時は・・・・・ただ驚いて・・・悲しくて・・・・なにも考えられなかった・・・・・



もう・・・ホント・・・・・馬鹿・・・・・・・ばかばかばか・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あたしの・・ばか・・・





ぬるめの湯に浸かり20分ほどすると、私は気持ちの整理が出来てきたのか、あいつのこと以外のことを思い返し始めた。





レイカ(そういえば・・ルナちゃん・・だったわね・・・ほんと・・悪い事したわ・・)





レイカは自分の胸元に視線を下げそっと手を当てながら目を閉じた。



     



レイカ(あの子のこと・・・ちゃんと守ってあげなくてはね・・・・



・・・・・黒いナイトメアのことあいつに聞くのを忘れていたわ・・・



     ・・・そうだった・・・・私・・・あの子に負けたのね・・・・・)





 レイカはあのバトルを頭の中で再検証するためじっと目を閉じ集中をはじめた。





レイカ ({条件}・・・あの時の私は冷静さを失い、かなり動揺していた。



そのことを加味して検証する・・・。



{バトルの組み立ては}・・・・・・・YES



たとえあの時、冷静であっても私のバトルは変わらない。



{油断は}・・・・・・・・・・・・・YES







なかったとはいえない。



はじめの様子見ではそこそこできる子程度の印象だった・・・・・・取り立てて際立った動きがあるわけではなく、まるでスパーリングをしているようだった。



{敗因は}・・・・・・?



あの子が最初のブーストに反応した時点で一旦距離を置いて様子を見るべきだった。



スピード、タイミングあそこまで完璧な攻撃に反応したのだ・・・



あの時点で並みのプレイヤーでないことを素直に認めるべきだった。



・・・・まだ何か引っかかっている・・・・・・



・・・何か・・・・見落としは・・・・・・・・・・・・・・!! 



スパーリング?



そうだ・・・スパーリングは格上の相手と行うもの・・・



私が下級生達相手に戦うのはその方が彼らの上達が早いから・・・



・・・・・最初の時点で私は気づくべきだったのね・・・・・



・・・あの時、私は本気でナイトメアを攻撃していた。



その攻撃をあの子は派手な動きもなく難なくかわし、あれだけ攻防を私と演じてみせた・・・・・・・それも5分近く。



私が下級生とスパーリングをするときは必ず相手は3体以上でかなり手を抜いてバトルをしても5分持つのがせいぜいなことを考えれば・・・・・やはり私は冷静ではなかった。



しかもあの子は必殺ファンクションも使わず、通常の攻撃だけで私に勝利している。



・・・相手のLBXをBREAK OVERさせずに勝利を収めるのは正直私にも難しい至難の技だ・・・・



そして極めつけはあの分身・・・・・・・あんな技、並みのプレイヤーにできる芸当ではない・・・・それにあの子が上空に分身を出した・・ということは私の動きはすべて読み切られていたということ・・・あのブーストをした瞬間、あるいは・・・



・・・そのもっと前から・・・・・・・・導き出される答えは・・・



あの子は本気で戦っていない



・・・あの子にとって私は本気で戦うほどの相手ではなかった・・・ 。



・・・あの子の実力は・・・たぶん・・・私の遥か上・・・・・



・・・ほんと・・・完敗ね・・。



レイカは閉じていた目を開けてフーと長いため息を一つ吐いた。



レイカ(黒いナイトメア・・・確かにあれだけの腕があれば・・・・・・



    まあいいわ・・・明日あいつに聞けば分かる事だもの・・・・・・)



レイカは天井を見ながら、ふとセイジの言葉を思い出していた。









「もうこの部屋にはこないでくれ・それとIDも置いていってほしい・・・。」





「もしそのいい人がこの施設の研究とキミのことを知ったがために悪い奴に狙われ、脅されたとしたらどうする?



その家族や友人を盾にしてこの施設の研究を盗もうとしたら?



これからの学校生活でできた大切な人をキミは君自身の手で危険にさ・・・・」



              ●



レイカ(あいつのあの感じ、久しぶりに見たな・・・・あ・・



あいつが私を部屋に近づけないようにしていたのって・・・



もしかして私の安全を考えて・・・・・・



レイカの頭の中でセイジの言葉が再び再生される。





これからの学校生活でできた大切な人をキミは君自身の手で危険に・・・」





レイカの顔が瞬間的に赤くなり、レイカは頭まで湯の中に使った。



レイカ (・・・・・・・・・・・・・・・・ばか・・・・・・。) 









暗い通気口の中を1体のLBXが音もなく、ある一室を目指して進んでいる



頭部は神谷重工のデクー監視型・他の部位は複数のLBXのパーツを組み合わせた、いわゆるカスタマイズLBXというものだ。



その機能は隠密行動と諜報活動用に特化してカスタマイズされており、このLBXの持ち主がいわゆる非合法活動を目的としてこれを製作したことが窺える。



 この小さな侵入者はある研究データを求めてその部屋を目指している。



通気口が右へ曲がりそれに沿って進んでいくと突然、小さな火花が散り、小さな侵入者はその活動を停止した。



その侵入者が目指した部屋ではこんな会話が交わされていた。



セイジ「・・ふう・・・・さいあくだよ・・・まったく・・。」



恵 子「はいーおつかれさんー。」



 恵子はコーヒーを入れながらセイジの働きを間延びした声でねぎらった。



セイジ「・・スキャンBOXへの格納完了。」



セイジはげんなりした様子で恵子の入れたコーヒーを受け取った。



恵 子「まー、しょーがないんじゃない?人はお金の成る木に群がるものだしねー」







セイジ「・・ふう・・・まったく・・今月に入ってからもう3回目だよ・・・」



恵 子「スキャンもOK 異常なーし」



セイジ「その・・神谷重工の・・・なんていったっけ・・自立可動型LBX・・・・・導入検討しようか?」



恵 子「やめときなさーい。あんまりいい噂聞かないしー やっぱりアナログが一番。人に勝る道具なしよー。」



セイジ「・・・CCM電波は?」



恵 子「大丈夫、記録済みよー。監視用LBXのカメラ映像と合わせてすでに警察にメール済みよ



ー。 ま すぐに捕まるでしょ。」



セイジは監視用LBXから送られた映像に映る乗用車に乗りながらCCMを操作するサラリーマン風の男の姿をモニターで確認し終わると、自分のCCMを操作しながらコーヒーをすすり通気口に目をやった。



すると通気口から侵入者の残骸を抱えたLBXがセイジのまえに降り立った。



セイジ「・・ふう・・・こんなコレクション増やすつもりないのに・・」



セイジは指紋の付かない様にLBXを使い警察へ証拠として渡す侵入者の残骸を専用のケースに入れ封をした。



そのケースの隅にあるダンボールには警察には報告していない、この閉鎖区画のかなり深部まで侵入した数十体近いLBXがほぼ原型を留めたままの姿で積まれていた。



恵子はそれに目をやり、こんな感想を漏らした。



恵 子「はあー・・ずいぶんとたまったもんねー。」



セイジ「・・ふ・・・世の中暇人が多すぎるよ・・まったく・・・全部警察に任せられたら楽なのに・・・・」



恵 子「・・・わかってるでしょーそんなことしたら・・・」



セイジ「・・わかってるよ・・・この研究室への現場検証の名を借りた合法的なスパイ活動を許してしまう。」



恵 子「うん わかってるわねー よしよし」



恵 子「でもー この子も大活躍ねー」



恵子はデスクの上のセイジのLBXをつつきながら言った。



セイジ「・・まだまだだよ・・・反応速度も全然だし、加速からトップスピードまでの時間も掛りすぎてる・・他も・全然だ・・。」



恵 子「きびしーのねー。 まっ この子もあなたがご主人さまじゃなければ超高性能LBXって



呼ばれるンでしょーけど・・・不憫よねー。」



セイジ「・・・・所詮はプロトタイプ・・・雛形だからね・・・」



恵 子「さしずめ「竜の雛」かー・・・言いえて妙ってところねー。」



セイジ「・・・・いずれ完全な成竜にしてみせるよ・・・」





デスクの上では「竜の雛」が主人のメンテナンスをじっと待っていた、









砂山ヨウコは寮の自室にある机の上で頭を抱えていた。



ヨウコ「ああー!だめだー!完全に逝っちゃってる{滝涙}」



寮の自室に帰ってから早速自分のクノイチのメンテナンスに取り掛かったヨウコは自分のLBXの状態を確認して愕然としていた。



アーマーフレームは各所に大小の亀裂及び完全な破損。



コアフレームは下半身以外は奇跡的に無傷だったが、スピードが身上のストライダーフレームにとってこれは致命的だった。



ストライダーフレームの最大の特色は腰部の内部構造に組み込まれた特殊なバランサーと内部量子チップにある。



このバランサーと量子チップがあの針のような細い足での立位と高速移動時の不安定な状態のバランス制御を可能にしている。



だがそれがヨウコの技術レベルでは修復不能なほど完全に逝ってしまっているのだ。



ヨウコ(良くこんな状態であそこまで・・・・・ありがとう・・あたしのクノイチ・・・・



なんて一人芝居してる場合じゃないっつーの・・・はぁー



・・・・・会長だったらきっと、「ちょちょいっ」っと直しちゃうんだろうけど・・・・・)





セイジ「あー・・ん・・その・・キミの同好会入りを認める代わりにいくつかの条件を出させてもらうけど・・いいかな。



これが守れないなら・・・厳しいようだけどその場で即退会をしてもらうことになるよ・・・いいね?」





ヨウコ(そうでした・・・そうでございましたとも・・・・・全部・・・あたしの身勝手だ・・



会長はそれを知った上であたしを同好会に入れてくれた・・・



会長との約束だけは絶対に敗れない! 



それがアウトローになりかけたあたしを救ってくれた、会長へのけじめだ!)



ヨウコは決意を新たにクノイチの修復に取り掛かった・・・





・・・・・・・が現実は漫画のように秘めたる力も能力の覚醒も起こしてくれず・・・



ヨウコ「{ぷしゅー}・・・・・・だめだ・・・どうにもにゃんにゃい・・・」



ヨウコは頭から湯気を立ち上らせ、机の上に涙の湖をつくっていると不意に声がかかった。







 ? 「ヨーコ・・・帰ってる?」



あたしに声を掛けたのはルームメイトの影守ミチルだった。



ミチルとは小等部時代からの友人であり、性格は似ても似つかないがなぜか馬があった。もう6年以上の付き合いである。



中等部から寮での生活が始まるにあたり、あたしはミチルをルームメイトに選んだ。



ヨウコ「ん・・・なーに?・・ミチ・・」



あたしは滝のような涙を顔に貼り付けながらミチルに顔を向けた。



ミチル「・・・・プッ・・面白い顔・・・・・あ・・これ下でヨウコにって預かった。」



ミチルはランドセルくらいの大きさのプレゼント用の箱をあたしに渡した。



ヨウコ「ん・・・あんがと・・・・・プレゼント?誰だろ?」



ミチル「・・・・彼氏から・・・・はないか・・ウン。」



ヨウコ「!・・わかってるなら口にせんでよろしい!{ピキッ}」



あたしはやや顔を引きつらせつつも箱の包装紙をあけた。



すると箱が二つありその中身は・・・



ヨウコ!!)「これって・・!」



箱の中身は真新しい最新型のLBXクノイチ(新素材使用)のアーマーフレームとストライダーフレームのリペアセット。



さらにもう一つの箱を開けてみるとその中には最新式の武器セットに加え、コアBOX拡張キットとレア物のコアパーツ一式が入っていた。



ミチル「なにこれ・・・すごい!・・全部最新式じゃない!」



箱には手紙が添えられておりそこには手書きの達筆な筆文字で短くこう書かれていた。



「御免×3」



ヨウコ「・・・・・あいつら・・・・まったくもー・・・どこまでお人よしなんだろ・・・。」



ミチルはヨウコの目尻に光るものを見つけると、そっとその場を離れお茶の支度をはじめた。



ヨウコ「?・・・下のほうにまだなにか・・・・・これって・・・?」



それは量子USBメモリだった。



早速ノートパソコンを起動し内容をみるとこんなファイル名がついていた。



砂山ヨウコのLBXバトルにおける課題と問題点・その克服に必要な措置についての一考察



あたしはそのファイルを起動すると・・・



その内容はここひと月近く行ってきた3バカとのバトルのデータが詳細な解説と分かりやすい画像や映像でまとめられていた。



 





そしてあたし自身も気が付かなかった自分のバトルの組み立て方・癖・カスタマイズ・メ



ンテナンス・など他にも多岐にわたる問題点が客観的に指摘され、またその対処法がいくつもの事例を使って丁寧に解説されていた。



 あたしはその映像と資料を夢中になって見つめていた。



途中ミチルが入れてくれたお茶を飲みながらもあたしの目は画面に釘付けだった。



それから3時間ほどでようやくそのファイルの内容を全て見終わると心地よい疲労感が襲ってきた。



ヨウコ「・・・・ふぅー・・・・・・・」



あたしは自分自身のプレイヤーとしてのレベルアップを感じた。



3人のピエロがくれた贈り物はLBXプレイヤーのあたしにとって、とてつもない価値をもつものだった。



気が付くともう夜も11時を回ろうとしていた。



ミチルはすでにベットで寝息を立てている。



あたしは急いでシャワーを浴びるとパジャマに着替えベットにもぐりこんだ。



目を閉じるとあたしは今日の出来事を思い返した・・・ほんと忙しかったな・・・



あしたは会長のところでクノイチ直さなくちゃ・い・・・・zzzz



ヨウコは心地良い眠りについた。









ルナは横になっていたベットで目が覚めた。